愛の一家

劇場公開日:

解説

「三羽烏奮戦す」の光畑碩郎の脚本を「水郷哀話 娘船頭さん」の萩原徳三が監督し、「新婚白書」の西川享が撮影する。主なる出演者は少女歌手古賀さと子、「新婚白書」の坂本武、「お嬢さんの求婚」の沢村貞子、「母性日記」の雪代敬子など。

1955年製作/66分/日本
劇場公開日:1955年8月31日

ストーリー

隅田川に近い都営住宅、歌の上手なトコちゃんことトシ子の伊庭一家は、父の修造、母の静江、姉の雪子の四人暮し、トコちゃんには貧しいバタヤ集落の小さい子供チー坊という親友が、雪子には自動車工場で働く田島浩助という恋人がいた。ところが、チー坊の父親が急死したので、トコちゃんは母を説得してチー坊を家の一員に加えた。楽しい二、三日がたったが、今度はトコちゃんのお父さんが失業し、伊庭家ではチー坊の世話まで手がまわらなくなり、トコちゃんに内緒で、チー坊は収容所送りと決った。そこでチー坊は家出してしまった。雪子の恋人田島は地方へ転勤する事となり、家計を支える雪子は一緒に行く事が出来ず、彼をあきらめて父の就職のため、犠牲結婚をしようと決心した。そこへまた、チー坊をさがしに出たトコちゃんが、夜になっても家へ帰らないという事件がおこった。チー坊を収容所にやろうとした両親は、今さらの様に悔んだが、チー坊とトコちゃんは無事警察に保護され、ホッと胸をなでおろした。幸運は重ねて訪れるもので、二人の子供がひろって警察にとどけた落し物から、父はその落し主の岡部社長と親しくなり、新らしい職を与えられた。夏の日の朝、トコちゃん、チー坊、雪子、浩助を乗せたポンポン船は、父と母に見送られて隅田川を渡って行く。

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