浪人吹雪

劇場公開日:

解説

吉川英治の原作『鼻かみ浪人』を「地獄の花束」の永江勇が脚色、「とのさま街道」の倉橋良介が監督する。撮影・音楽は太田真一、池田正義(風雲日月双紙)が夫々担当。出演者は「妙法院勘八」の北上彌太郎と小園蓉子「僕は横丁の人気者 二部作」の大坂志郎のほか高野真二、新人社の高木悠子など。

1955年製作/67分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1955年5月18日

ストーリー

元禄八年、赤穂城主浅野内匠頭は、家臣たちを率いて川狩を催したが、その際飛び交う燕を見て不破数右衛門に刀で斬るよう命じた。数右衛門は見事に斬ってのけたが、後で殿の一時の慰みに添うことは不満であるとして辞意を表明した。だがこれが反って殿の気に入って、数右衛門は江戸参勤の供に加った。彼の親友は武林唯七だったが、大野定九郎は数右衛門を嫌っていた。定九郎は乱脈な生活を送り、小料理屋の娘お新とたわむれる男だった。江戸に出た数右衛門は、或る日旗本武士に困らされている千賀に出合い、彼らを追い払った。それ以来千賀とその父小山田一閑の家を訪れる様になったが、若い二人の気持は接近し、父の一閑もそれを認めていた。その頃定九郎が江戸へ姿を現わし、千賀の兄庄左衛門を通じて彼女に結婚を迫ったが断わられた。しかし定九郎の子をはらんだお新が国元からやって来て一時数右衛門をたよって行ったのを利用した定九郎は、それを中傷して千賀に申し立てた。涙に暮れる千賀、だがお新も定九郎に顧みられぬため書置を残して去ろうとした。怒った数右衛門は定九郎を責め、同時に旗本の武士達を傷つけてしまった。今はうれし涙の千賀である。しかし旗本衆を傷つけた罪は重く、数右衛門は切腹しようとした。常に彼に理解ある態度を示してきた内匠頭は、今度も彼を押し留め国元へ立たせようとした。だが数右衛門はこれ以上殿の情にすがることにしのびず、去り状を残し浪人となった。

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