よい婿どの
劇場公開日:1954年4月14日
解説
「チャッカリ夫人とウッカリ夫人」に次ぐ東京映画。“主婦之友”に連載された源氏鶏太の原作を井原千鶴子が脚色し、「私は狙われている(1953)」の田尻繁が監督している。撮影は「今宵ひと夜を」の遠藤精一。出演者は「伊津子とその母」の青山京子、三國連太郎、「落語長屋は花ざかり」の木匠マユリ、古川緑波、トニー谷、柳家金語楼、「愛人」の尾棹一浩、「大阪の宿」の恵ミチ子など。
1954年製作/86分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1954年4月14日
ストーリー
旭商事のオフィス・ガール館林愛子さんは明朗そのものの近代娘。歯医者のお父さんは既に長女慶子さんを水上君に片づけはしたものの今度は愛子さんの番と、姉の結婚挨拶状は妹の婿どの物色依頼を附け加える手廻しのよさ。しかし自分の事は自分でしたい愛子さんは、友人の私立探偵三岸信子さんの力を借りて、仲人マニア山口夫人の持ち込む見合の主の素行を片端から素ッ破抜いてゆく。ところが信子探偵の愛人小島六郎が近頃ヨソヨソしくなったので、今度は愛子さんが調べると、原因は小島の親友の南村浩にあることが判った。思った事をズバズバ言う南村の不作法な態度には愛子さんもすっかり憤慨した。山口夫人の持込む見合の口では営業課長の柿本文夫君が最優秀候補。丁重な紳士で、信子が腕によりをかけて調査をしても尻尾が掴めない。しかし愛子さんの気持にはピタリと来ない。愛子さんはどうやら南村の男らしさに惹かれているらしい。仲の戻った小島と信子はそんな二人の気持を知っていた。小島と信子に激励されて血の湧き立った南村は、柿本が愛子さんとドライブした後を小型タクシーで追い、見事愛子さんを奪取した。