愚弟賢兄

劇場公開日:

解説

製作小倉武志、原作佐々木邦、脚色椎名利夫、監督野村芳太郎、音楽木下忠司は「次男坊」と同様。撮影は「やっさもっさ」の長岡博之である。出演者は「愛欲の裁き」の東山千栄子、三橋達也、月丘夢路、笠智衆、「新東京行進曲」の高橋貞二、淡路恵子、「乙女の診察室」の紙京子など。

1953年製作/86分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1953年6月9日

ストーリー

貢二は鈍才で大学を辛うじて卒業した。賢兄の貢一が助力してくれたので漸く銀行に就職することができた。貢二は姉芳江の夫の妹君子をひそかに思っていた。それを知った兄は早速交渉に行ってくれたが、派手好きの君子にはあっさり断わられた。失望落胆した貢二は出張先の京都で嫂貞子の姪春子に会い、すっかり参ってしまった。ところが銀行の頭取から貢二への縁談がもちこまれ、見合いをしなければならなくなった。気のすすまぬ貢二は仮病を装って見合いに欠席したが、これが曝れて兄はカンカン、誤解した嫂は里に帰るといい出す始末。嵐の中心に立った貢二はついに意を決して岩田頭取を訪れ、一切の事情を打明けた。頭取は彼の真意を認め、後から訪れた兄貢一に「立派な弟さんだ」といったので、兄も弟も見直した。--やがてサンフランシスコ支店詰を命じられ、多数の親類知人に見送られて横浜を立つ貢二の横には新妻春子の姿がみられた。

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