怒れ三平

劇場公開日:

解説

企画は「現代処女」に次ぐ米田治。毎日新聞に連載された今日出海の原作から松崎俊の脚本で「妖精は花の匂いがする」の久松静児が監督に当っている。撮影は「母子船」の山崎安一郎。出演者の主なるものは、「決闘五分前」の菅原謙二、「十代の性典」の若尾文子、「新婚のろけ節」の三条美紀と進藤英太郎、「現代処女」の千田是也などである。

1953年製作/86分/日本
劇場公開日:1953年4月1日

ストーリー

純真な自然児船乗九谷三平は、船主自在屋源吉に頼まれて命より大事という鞄を東京へ運ぶことになった。その列車で強盗さわぎが起ったが、三平はその腕つぶしを発揮し賊を遁走させた。が、その騒ぎで同じ列車に乗っていた安藤亀三という男に大切な鞄をすりかえられるが、安藤の妾須藤八重子の手びきで熱海の宿でこれをとり戻した。無事東京へ着いた三平を歌川万吉という白河邸に働く青年が出迎えた。使命を果した三平は万吉に連れられその姉千代子のアパートを訪ねた。千代子は三平の人物を見込んで万吉の教育をしてくれと頼んだ。その千代子の幼馴染の恋人が列車強盗の伊勢軍吉で、軍吉は安藤にたのまれて三平の持った鞄をねらったのだった。問題の鞄は白河邸から政治資金に或る政客の許へ運ばれる途中、再び軍吉がこれを襲い、そのさわぎのすきに万吉がこの鞄を奪って千代子のアパートへ逃げ込んで来た。弟の悪事に千代子が心痛するのを見て三平はその鞄を白河邸へ持参し万吉のために詑びてやった。この時鞄争奪の立役者白河、安藤との妥協が成立していた。鞄の中には終戦後のどさくさで不法に入手したダイヤモンドをドルにかえたものがはいっているのだった。八重子からその事情を知った三平ははじめて怒って再び白河邸へおどり込み、白河と安藤とをその腕力で鞄と共に警察へつき出した。千代子は軍吉の出獄を待つという。大阪へ帰る列車には八重子が同乗していた。

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