韋駄天記者

劇場公開日:

解説

「ボート8人娘」の小川正に加藤邁が共力して企画、東京日日新聞社会部長戸川幸夫の原作から「花咲く風」の八住利雄が脚本を書き、「銭なし平太捕物帳」の田中重雄が監督に当っている。撮影は「二人の母」の西川庄衛。出演者は「激流(1952)」の沼田曜一、「親分の青春」の二本柳寛、「銭形平次捕物控 からくり屋敷」の三浦光子、「夏子の冒険」の岸輝子、「ひめゆりの塔(1953)」の香川京子、その他信欣三、千田是也、青山杉作など新劇人が出演。

1953年製作/95分/日本
配給:東映
劇場公開日:1953年3月5日

ストーリー

南部大助は東方新聞社社会部記者であるが、その仕事の忙しさは家庭の存在を忘れさせることも多く、時々妻和江を淋しがらせている。ところが和江の弟良平まで新聞記者志願で、これは日本新聞社の入社試験を受けて見事パスした。やがて警視庁詰になった彼は、兇悪犯人の殺人現場の写真を見せられて心臓を波打たせ、飛込自殺の現場に立会ってふるえ上り、脳病院の火事に駆けつけ、狂人に追いかけられて悲鳴をあげたりした。社会部記者としての適格性を疑われた良平は学芸部へ転勤を命じられることになったが、折から南ケ丘大学総長辞職事件が持上り、嵐部長の思いやりで良平に今一度の機会が与えられることになった。この事件では東方新聞の兄大助と競争相手になったが、大助は弟のため手加減をするようなことはなく、記事は東方に抜かれるばかりであった。良平は社の看護婦福田幸子にはげまされてねばり通し、遂に次回総長尾本博士の記事をスクープすることが出来た。晴々とした気持で社の屋上にのぼった良平に、待っていた幸子は結婚のため大阪へ立って行くことを告げるのだった。

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