アチャコ青春手帳
劇場公開日:1952年8月28日
解説
製作は児井プロの兒井英生。BKの連続放送劇から「母を恋う歌」の山崎謙太が脚本を書き、「若き日のあやまち」の野村浩将が監督に当っている。撮影も同じく平野好美である。出演者は、「新やじきた道中」の花菱アチャコと清川虹子、「花嫁花婿チャンバラ節」の大泉滉のほか、木匠久美子、堺駿二、清川玉枝、古川緑波、益田喜頓などである。
1952年製作/82分/日本
劇場公開日:1952年8月28日
ストーリー
アチャコは大学の卒業をひかえ三度目の落第の憂き目を見た。下宿代はたまるし、母親は上京してくるし、下宿の娘愛子さんとは結婚できないしで、悲観している。同じ落第大学生でも、北村のほうは金持息子なので、呑気にバスガールの愛子さんの乗っているバスに毎日乗込んで、彼女にモーションをかけている。愛子さんの心はアチャコにあったが、ついに北村は愛子さんを自分の誕生日に家へ招待することに成功した。北村の家庭であらゆるもてなしを受けたが、自分もその昔バスガールだった北村の母はあまりよろこばなかった。アチャコは発ぷんして、色々アルバイトをし、最後にコルセット会社の社長秘書という割りのよい内職にありついた。この会社は女ばかりの会社で、社長は女の持つあらゆる魅力を駆使して事業の発展にこれつとめていたが、アチャコはある時は社長の父に、またある時は夫君になりすますという大活躍をするのだった。社長はアチャコに次第に恋心を感じはじめるが、アチャコの心はやっぱり愛子さんの許にあった。そのうち浮気な社長は取引客と意気投合して結婚することになりアチャコは馘になったが、退職金はたんまりはずんでくれた。アチャコはその金で愛子さん一家の経済的危機も救うことが出来た。また卒業式が近づいて来たが、こんどはアチャコにも自信があった。晴れて卒業の上は、愛子さんと結ばれ、一人きりのお母さんも安堵させることが出来ることであろう。