白蘭紅蘭

劇場公開日:

解説

『婦人生活』連載の藤沢桓夫の原作から「水色のワルツ」の舟橋和郎と棚田吾郎が脚色し、新人仲木繁夫が監督している。撮影は「ひばりの子守唄」の相坂操一。主演は「長崎の歌は忘れじ」の久我美子、山内明、根上淳等に「修羅城秘聞 双龍の巻」の沢村晶子で、他に高杉早苗、森繁久彌等が助演している。

1952年製作/89分/日本
劇場公開日:1952年6月19日

ストーリー

若い建築技師の井筒英志に、竹村千草という翡翠の指輪を持つ女性と結婚せよとの条件で、突然巨額の遺産が転がり込んできた。もしこの条件を果たさない時は、それは千草に与えられるというのである。銀座のキャバレー「黒水仙」に竹村千草という歌手がいたが、英志は彼女(紅蘭)の妖しい美しさ、鉄火な気性に圧倒され、話もせずに早々と引き揚げてしまった。その頃、遺書が指定する竹村千草(白蘭)は両親を失って、元の使用人狹山夫婦の家に寄寓していた。彼女には岩本謙太郎という恋人がいたが、狹山夫婦に仲をさかれ、岩本は白蘭を誤解したまま研究のためアメリカへ発ってしまった。しかも白蘭は、紅蘭を抱き込んで遺産をせしめようと企む紅蘭のマネージャー望月に問題の指輪を奪われ、今ではとある喫茶店に勤める身であった。英志は彼女が白蘭とはつゆ知らず、店のなじみ客として彼女と親しくなっていったが、一方紅蘭は証拠の指輪を楯に結婚を迫り、結婚しなければ死ぬとの脅迫に、やむを得ず英志は結婚を承諾するのだった。相変わらす狹山につけ狙われている白蘭はたまたま紅蘭に救われて、ここに二人は話し合った。話を聞くうちに紅蘭には本来の美しい心が甦り、白蘭を不幸にしてはならないと心に誓うのであった。そしてまた紅蘭は英志の人柄が分かった今、本当に彼を愛するようになっていた。よく晴れた羽田飛行場に、誤解が解けた岩本の元に出発しようとする白蘭と、見送りの英志たちの顔が見えた。英志は遺産とともに白蘭を気持ちよく岩本の懐へ送り、彼女の幸福を祈ってやまなかった。紅蘭と英志が結ばれる日も近い。

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