警視庁物語 深夜便一三〇列車のレビュー・感想・評価
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松村達雄のセリフは聞き取りづらいね
鮎川哲也の「黒いトランク」を思わせる序盤の展開は大変面白い。後半の犯人を追い詰める部分はそれまでに比べると若干盛り上がりに欠けるように感じたが、見ごたえはある。
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宅配殺人鬼?走査線。古い景色やディテールが面白い。
汐留駅の貨物預かり場で、トランクに入った女の死体が発見される場面から始まり、身元調査の為に、三人の刑事が、配送元の大阪に派遣される。
当時の大阪にしか無いタクシーの話などのちょっとした地方ディテールが面白い。
殺された女の身元が判明するのにかなりの時間をかけた地味な捜査場面が、リアルに感じる。
女の身元が判り、容疑者が絞られていく過程で、別の女が絡み、終盤は東海道線での追跡と監視の連続で、終盤まで真犯人を見せない筋立ては、スリリング。
聴き込み、推理、張り込みと、特に過酷な夜間列車での移動や鉄道を利用した捕物と見所多くてとても楽しめた。
古い日本映画で見られる登場のちょっとした風景やディテールなどがとても面白いくて、個人的には、新東宝から移籍したキリヤマ隊長こと中山昭二の出番が多くのも嬉しい。
ただ疑問に思うのは、単独犯の男が、東京で殺した女をトランクに詰めて、貨物線で大阪に送り、大阪でまた東京に送り返したのが、時間稼ぎのつもりだったのだか、何故そんな危険な手間をかけたのかイマイチ理解に苦しむ。
金属製の重いトランクに死体詰めてたなら単純に海にでも捨てればいいのに。
余計な行動で、手掛りを残しているので。
あとこの映画の当時のポスターのコピーに犯人を殺人鬼と称しているが、殺したのは1人です。
池袋の新文芸坐にて企画特集。
「昭和の刑事が見た風景」の二本立てにて
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