汐風の中の二人

劇場公開日:

解説

「雨の中の二人」でコンビの桜井秀雄と熊谷勲、「ウナ・セラ・ディ・東京」の山根優一郎が共同でシナリオを執筆、桜井秀雄が監督した青春もの。撮影は「雨の中の二人」の荒野諒一。

1966年製作/83分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1966年9月15日

ストーリー

浅海健太はビルの屋上の簡易住宅に三郎と暮らしながら、スパニッシュギタリストとしてエル・ビアントで働いていた。両親は伊豆の漁夫だったが、既に死別していた。ある日、幼な友だちのナミが訪ねてきて、友人の喜太郎が結婚すると知らせた。久し振りに成長したナミを見た健太は、彼女の清純な姿に目を見張った。翌日、健太は金持の令嬢加納千秋からMGのスポーツカーを借り、ブロックレースに出た。そして、健太がダンプの運転手をしていた頃知り合った山岳写真家伊達隆一郎を破って優勝した。そのお祝いと、千秋の誕生パーティを兼ねて、健太たちは伊豆にやってきたが、ナミは、健太が千秋と仲良くしているのに不機嫌だった。健太の方では、千秋に魅かれていた。しかし千秋の本当の心は健太にはなく、隆一郎が好きだったのだ。隆一郎は東京に帰ると千秋の父に、千秋と結婚したいと申し出たが断わられてしまった。そして、念願だったキリマンジャロ撮影のための資金繰りがつかないこともあって、隆一郎はすっかり意気悄沈していた。そんな隆一郎を、恋敵でありながらも友情を持っている健太は、励ましてやるのだった。そして、健太は念願のスペイン行きの資金を隆一郎に貸し、アフリカ行きを実現させた。一方、千秋の父も、隆一郎の堅い決意を知って、ついに二人の仲を許した。隆一郎は、千秋や、健太に見送られて、笑顔で旅立っていった。また、健太は、前から励ましてくれた橋幸夫から真新らしいギターを送られ、エル・ビアントで熱演した。それが音楽評論家の認めるところとなり、健太の前途も明るかった。それを誰よりも喜んだのはナミだった。一日、伊豆に戻った健太は、ナミと共に、千秋から贈られたヨットを燃やした。それは、健太の千秋に対する愛の終りであり、ナミとの新しい愛の始まりの儀式でもあった。

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