侍(1965)のレビュー・感想・評価
全3件を表示
なにをか言わんや!おや?
『しょうふく』の血筋の犬侍の一期一会を、借金したの女性相手に本当の話をするか?ましてや『椎茸ババァ』をどう話したんだろう!
分かりやすく説明するのは良いが
『お菊さん』の存在の意味する所が分からん。
さて 水戸藩の天狗党とおぼしき集団の一味が曰う
『井伊大老にも栗原に流れる血も大して変わらぬ。もう少し頭を冷やせ』それで
で決行されたのが『桜田門外の変』
ただの『変』であるが、これが『明治維新』の始まりと考えて
『侍日本』が『侍JAPAN』になった。
1968年が日本のターニングポイントで、その100 年を記念して作られた寓話。明治元年から100年。つまり、明治維新に対する『226事件』と同様な判官贔屓な古来の解釈だ。これで長州、薩摩の幕藩体制の『明治維新』に突入すると。
なにをか言わんや!おや?である。
あくまでも明治維新の一説である。
ドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟か!
そんな格好良い愚行ではない。
アイデンティティもナショナリズムもイデオロギーも無いまま、混沌として大日本帝国へと迷走を大和民族はひた走るのだ。但し、ここで描かれた話は、三島由紀夫先生の『豊饒の海』の中で描かれる『首都崩落計画』と全く同じ。1960年の安保と比較するのは些か違うと僕は感じる。
侍ニッポン
栗原が内通の裏切り者!と頼まれて辻斬りのごとく男を斬った三船敏郎。しかし、裏切り者は別にいた・・・親友を斬ったという心の葛藤。
決行は3月3日、桃の節句にしては珍しく雪が降っていた。父親を知らず、侍の妾腹の子だったという負い目と結果を出すための野心。相模屋の女将お菊との恋愛も浪人を脱したら娶るという不安なものだ。腕一本で名を上げることしか興味なかった男が、実は井伊直弼の子だった・・・と、東野英治郎がひた隠しにしていた事実・・・結局、父親とは知らずに首をとった男は歴史にも名を刻まれてない。
侍三船…炸裂!野望の豪剣!!
DVDで鑑賞。
時は幕末―。水戸藩・天狗党は、幕府大老井伊直弼の暗殺を企てていた。尾州浪人新納鶴千代は手柄を立てて、二本差の立派な侍として立身するため、井伊暗殺計画に参加することを決めた。だがこの新納、自身も知らない出生の秘密があり…
岡本喜八監督が主演に三船敏郎、他東宝オールスターを配して製作した時代劇アクション巨編。桜田門外の変を題材に、ひとりの侍が抱く野望と過酷な運命が描かれました。
天狗党内に井伊直弼と繋がっている裏切者がいることが判明し、その容疑者として名前が挙がったのが、新納とその親友栗原。栗原の容疑が濃厚となり、首領より殺害を命じられた新納は、苦渋の決断で決行。死闘を制して栗原を斬りましたが、それは冤罪だったことが判明しました。首領に詰め寄った新納でしたが、大事を成して手柄を上げようとするなら、血も心も冷たくなければならないと言われてしまいました…
侍とは、冷血非情でなければならぬ存在なのか…? 苦悩の末、新納は友のために必ず井伊直弼の首級を上げると誓い、大吹雪となった端午の節句、雪深い桜田門外に向かう…
が、しかし、新納には彼自身も知らない出生の秘密が隠されていました。なんと云う凄絶な運命なのか…。野望の豪剣が狙った相手はまさかの…! 果たして"侍"とはなんなのか?
調布市に建設されたと云う桜田門外のセットで展開された、クライマックスの壮絶な乱闘シーンに心を奪われました。
吹きつける大雪の中を、敵味方入り乱れての激しい殺陣!
雪を染める鮮血!
唸る三船の野性味溢れる刀捌き!
縦横無尽なカット割り!
―どれかひとつでも欠けていたら成立していなかったであろう迫力に、度肝を抜かれました。
※修正(2022/03/07)
全3件を表示