「何一つ笑えない。」馬鹿が戦車でやって来る マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
何一つ笑えない。
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この監督の本音な映画。ヒューマニズムの欠片もない。無教養、貧困を笑い者にする。差別用語を平気で使う。
お嬢様に対して、庶民を『肥やし』と比喩する。そして、お嬢様は教養ある『医者』と恋に落ち、無教養の『馬鹿』が恋に破れ、ヤケをおこし、人生を駄目にする。ネタバレになるが、あの『○○はつらいよ』の予定調和なネタ。そして、あの映画のネタ元は、ここにある。
何一つ笑えない。
差別。ねたみ。ひがみ。暴力。陰口。偽善。それを笑い者にする。何が面白いのか?
『○○はつらいよ』はこう言った映画である。50作も続けるなんて、日本の恥だ。アイロニーとして描いているとしても、それで差別が払拭される訳ではない。
何回か見たが、親父の好きな映画だった。もう、見たくなかったが、親父の月命日だったので、もう一度見た。もう、二度と見ないだろう。
死んだキャラクターが、ご存命なのが唯一の救い。
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