サラリーマン物語 勝って来るぞと勇ましく
劇場公開日:1963年1月23日
解説
山崎忠昭原作を「週末屋繁昌記」の長谷部潤と桂真佐喜が共同で脚色、「サラリーマン物語 敵は幾万ありとても」の吉村廉が監督したサラリーマン喜劇。撮影は「愛と死のかたみ」の高村倉太郎。
1963年製作/70分/日本
配給:日活
劇場公開日:1963年1月23日
ストーリー
ここ東京のアサヒガム対キリンガムの販売合戦は激烈を極め、互いに産業スパイを放って新製品のさぐり合いに大童の状態だ。アサヒの女傑社長北村巴がアメリカ土産の日本酒ガムを発売の寸前、キリンから同様なガムが一斉発売されたのでたちまち大騒ぎ。巴社長が社内にスパイがいるに違いないとカンカンなので、あわてた紺野専務は躍気になるがサッパリ判らない。そこへ颯爽と乗り込んだのが財界の巨頭石林翁から派遣された犬飼九太郎なる張り切り青年、ところが彼氏失敗の連続で巴社長も一人娘のかすみ営業部長もあきれかえった。キリンの日本酒ガムはものすごい売れ行きで、アサヒは千二百万円もの借金を負う破目になった。巴社長が銀行から融資をうけようとすると、頭取のニヤケ息子がチャンスとばかり美しいかすみを追いまわしはじめた。そのピンチを見事救ったのが九太郎と正義派社員の中山安夫。しかし、その妨害作戦もクスリが効きすぎて融資の話もオジャンになってしまった。いまやアサヒは危急存亡の緊急事態、と巴社長は新ガムのアイデアを募集した。そして九太郎が匿名で投書したガムをとり上げて、早速製造発売にふみ切った。その直後、紺野がキリンの南条に七色ガムの話をもらしているのを偶然中山が聞いた。さてはと俄然張切った九太郎と中山は、南条と紺野が密談している料亭へ獅子舞いに化けて潜入、踊りながら獅子の口からカメラで二人を撮りまくった。翌日、ついに素性のバレた紺野は巴の空手チョップを食って倒れ、千二百万円も石林翁が融資してくれることになった。九太郎はおほめの言葉をいただき、中山もかすみとの結婚を許されメデタシ、メデタシとなった。