金も命もいらないぜ
劇場公開日:1961年7月8日
解説
「アマゾン無宿 世紀の大魔王」の松浦健郎が自らの原作を脚色し、「若い涙を吹きとばせ」の小林恒夫が監督したアクションもの。「天下の快男児 旋風太郎」の三村明が撮影した。
1961年製作/81分/日本
配給:ニュー東映
劇場公開日:1961年7月8日
ストーリー
篠原丈次は愛用のオートバイに乗って、桂木鉱山の技師で恩人の植村を訪ねた。鉱山に向う途中、サブという男が現われ、丈次にスピード・レースを挑み、おまけに、拳銃を出して射撃競争までやった。勝負は丈次に軍配が上った。桂木鉱山は火が消えたようにさびれていた。管理人の宇野老人と、子供の秋子、健一はその原因を丈次に語った。--三年前、社長桂木と植村は車の運転を誤り、崖下に転落して死んだ。それがきっかけで鉱山は没落した。従業員の一人、大館は桂木の弟源三をそそのかし、自分の鉱山拡張に懸命だった。丈次はなにかあると感づいた。老人の話が終った時、大館の配下辰たちが殴りこみをかけて来た。丈次にかなわぬとみた辰は拳銃を抜いた。それを脇からはたき落したのは、意外にもサブだった。彼は大館の弟だった。桂木の一人娘道子が、三年のアメリカ留学を終えて帰国した。大館は魔手を桂木鉱山と道子に延ばした。まず手始めに、イカサマ賭博に源三をひっかけ、七百万円の借金をこさえさした。借金のカタに大館は鉱山の権利書を要求した。源三はしかたなく、老人の目を盗んで大館に渡した。が、その後大館に崖から突落され、重傷を負いいっさいの記憶を失ってしまった。怒った丈次は大館の経営するキャバレー“ドリーム”に乗りこんだ。そこには拳銃が待っていた。丈次を心配して駆けつけた道子を、大館がさらって逃げた。丈次が追跡し、二人は断崖を背に対決した。卑怯にも大館はまた逃走を企てた。それを後をつけていたサブが捕え、警察に引渡した。男同士の友情は、丈次とサブを親友にした。晴れた山間の道を、丈次のオートバイが下って行く。道子や秋子たちが、いつまでもそれを見送った。