「今観ても面白い波乱万丈の物語」新諸国物語 黄金孔雀城(第一部・第二部) papatyanさんの映画レビュー(感想・評価)
今観ても面白い波乱万丈の物語
映画「新諸国物語 黄金孔雀城(四部作)」は北村寿夫原作・NHKラジオ連続放送劇を映画化した昭和36年公開の東映冒険活劇時代劇。足利幕府下の京都を舞台に、海賊に滅ぼされた黄金孔雀城の末裔が、海賊だった代官と妖術使いを相手に死闘を繰り広げます。当時の若手俳優のフレッシュな演技と、お馴染みの悪役俳優が顔を揃え、ジュブナイル(少年少女向け)ながら、今観ても面白い波乱万丈の物語。まだテレビが普及していない時代、当時映画館で観た東映スコープ・総天然色大画面の迫力は絶大で、正邪の忍術合戦は子供ながらに楽しかった。脚本は東映時代劇の黄金期を支えた重鎮・結束信二さん。テレビ時代劇でも「新選組血風録」、「俺は用心棒」、「あゝ忠臣蔵」など多くの秀作を執筆しています。殺陣は東映剣会の谷俊夫(谷明憲)さんで、冒頭から孔雀城内セットでの大活劇シーンが展開します。監督の松村昌治さんは大友柳太朗さんの「快傑黒頭巾」シリーズ、近衛十四郎さんの「柳生武芸帳」シリーズなど、面白い時代劇が多いなあと思いました。脚本家としても活躍し、中山文夫のペンネームで「丹下左膳」「新吾十番勝負」など時代劇も執筆しています。
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