「特急こだまと食堂車とドタバタ」特急にっぽん ミラーズさんの映画レビュー(感想・評価)
特急こだまと食堂車とドタバタ
映画の箱根山を見てから、原作者の獅子文六に興味を持ち、文庫化された原作を読んでの感想。
原作だと七時間半の道のりと架空の「特急ちどり」になっているなどの違いはあるが、350ページ近い長編を手際よくまとめ感心。駆け足になるところはあるが、上映時間を考えると悪くない。
冒頭のアニメーションを使ったタイトルデザインも楽しい。
自分の鉄分は薄めだが、当時の特急こだまの姿に、とても胸踊りました。
もう少し食堂車のディテールを見せてくれると最高でしたが。
主演のフランキー堺の体型に、似合わない機敏な動きや女性陣二人のそれぞれに魅力的な演技で、後半の見せ場である車外から、覗く横移動のカメラワークを生かしたサイレント映画のような表現も良かった。
川島雄三監督作としては、標準的かもしれないが、古い映画の楽しみである既に見られない、鉄道風景や情景も堪能出来る作品。
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