東海道篭抜け珍道中
劇場公開日:1960年12月20日
解説
北谷隆夫のオリジナル・シナリオを、「若旦那奮戦す」のコンビ竹前重吉が監督し、梁井潤が撮影した喜劇。
1960年製作/81分/日本
原題または英題:Spell of Tatto
配給:東宝
劇場公開日:1960年12月20日
ストーリー
文政六年、北畠藩の城下町は急使の早馬に眠りをさまされた。江戸屋敷の殿様の容態が悪化し、跡目相続のため万之助君の出府を願うという報告だった。城代家老の貝原六太夫は、腹心の部下渡辺右膳と結託、道中で万之助君を亡き者にし、殿様の妾となっている娘のお菊が生んだ竹丸を跡目につかせようと企んだ。先の城代家老富田兵部はこの奸策を見抜いた。密命を受けた腰元五十鈴は、竹丸が右膳とお梅の子であることを探知した。兵部は江戸表の家老千葉左衛門に道中万之助の救助を依頼する書面を娘の浪路に託し、江戸に向かわせた--。宿場の旅篭井筒屋。女道中師またかのお仙と、相棒の伝九郎は、旅人平兵衛の胴巻を狙ったが、目明しの文七に捕われた。だが、番所への途中、新内流しの銀八に救われた。お仙は銀八にのぼせ上った。一杯のみ屋「だるま」に集まる駕篭やたちは、土地のやくざ熊三一家から因縁をつけられたが、銀八に助けられた。銀八から駕篭賃一人頭十両で江戸まで行くことを頼まれた。北畠藩の城下町を出発した銀八を先頭とする七挺の空駕篭は、江戸に向う万之助君の行列より少し離れて行動を開始した。銀八は、五十鈴宛の手紙をお仙にたのんだ。銀八は、江戸屋敷から万之助君出迎えと守護の使命をうけ貝原一味の動静をさぐっていた萩銀之助だったのだ。銀之助は万之助を救出し、駕篭に乗せ、同時に六挺の駕篭を四万八万に走らせた。右膳はどの駕篭に万之助が乗っているか見当がつかず大あわて。万之助君争奪戦は、箱根で最後の決戦となった。大乱闘となり、銀之助勢は危うくなったが、千葉三左衛門一行の到着により悪人一味は倒された。