「ヘンテコな大人の社会」大人の見る絵本 生れてはみたけれど しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
ヘンテコな大人の社会
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第9回キネマ旬報ベスト・テン第1位。
Amazon Prime Videoで鑑賞(活弁:松田春翠)。
小津安二郎監督の描く子供は子供の実態をよく捉えていると感じます。子供は無垢だとよく聞きますが、実際はそんなことありません。悪く言えば悪魔みたいに感じることもある。
ですが本作の子供たちは純粋故、大人の社会に抵抗や憤りを抱いているように描かれている気がしました。子供の目線で見たら、大人の社会はヘンテコ。ハッとさせられました。
偉いってなんだろう。子供同士だと力の強いヤツがガキ大将になるけれど、大人になるとどうもそうではないらしい。強い子供の家来の父親が強い子供の父親の上司なのだから。
子供にも子供なりの世界がありますが、大人になると一気に世界は変わる。理不尽に耐えなければならない局面が来る。それが悲しいかな現実なのだから、生きていかねばならない。
コミカルでシニカルな傑作でした。
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