キャラバン(1946)

解説

イギリス映画界のスター、スチュアート・グレンジャーが主演する映画で、エリナー・スミスの同名の小説からローランド・パートウィーが脚色し、キャメラマンから監督に転じたアーサー・クラブトリーが「七つの月のマドンナ」に次いで監督した。グレジャーを助けて、新進のスターのジーン・ケントとアン・クロウフォードが顔をそろえデニス・プライス、ロバート・ヘルプマン、ジェラード・ハインズ、エニッド・スタンプ・テイラー等が出演。撮影はスチーヴン・デイドで、ロケーションはシリル・ノウルズが撮影した。

1946年製作/イギリス
原題または英題:Caravan

ストーリー

一八四〇年ごろである。イギリスの貧しい田舎医師とスペイン人の母の間に生れたリチャードと、大金持ちの息子フランシスは、少年時代から大地主の娘オリアナをはり合ったものだった。年ごろになるとリチャードとオリアナは愛し合う仲となったが、小説家志望のリチャードは貧乏だった。オリアナは彼が出世するのを待つというけれど、彼女の父が死ぬと彼女は一文無しとなっていた。しかし金持ちのフランシスの求婚を、オリアナはこばみ続けた。ある日リチャードは、ロンドンでスペインの豪商ドン・カルロスが、無頼の徒におそわれているのを救うと、その礼にリチャードの小説「森の抜け道」を出版してやると約束し、首飾をスペイングラナダに届けてくれと頼むのだった。それを知ったフランシスは、腹心のワイクロフトにリチャードを途中で殺し首飾を奪って来いと命じる。ワイクロフトはマラガでジプシーを買収し、グラナダへ行く山中でリチャードをおそい、傷を負わせ首飾を奪う。ジプシー娘ロザルはリチャードを救って介抱する。ワイクロフトはイギリスに帰り、首飾をフランシスに渡し、リチャードは死んだと報告する。オリアナは愛人に与えたロケットを見せられて、リチャードの死を信じフランシスと結婚する。一方リチャードは健康になったが、イギリスの古新聞にオリアナの結婚の記事が出ているのを見て悲しみ怒り、詰文の手紙を送る。オリアナはフランシスと結婚した事を悔いていた矢先なので、早速スペインにやって来る。しかし時すでにおそく、リチャードはロザルに想われ、結婚していた。オリアナの後を追って来たフラシスは、リチャードが首飾持逃げ犯人としてお尋ね者であるのを利し、更に彼を亡き者にしようと企み、ワイクロフトと共におそう。そのときロザルは流弾に死し、フランシスはオリアナの馬車で逃走する。リチャードは馬で追うと、馬車のてんぷくで悪人二人は最期をとげる。えん罪晴れてリチャードはオリアナと共にイギリスへ帰る。

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