男たちの挽歌 IIのレビュー・感想・評価
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あの「アウトレイジ」を観直したくなる80年代香港ノワール!
レスリー・チャン・メモリアル上映にて初見。上映館のタイムテーブルの都合でいきなり「2」から観ましたが、十分、いや十二分に楽しめました! 楽しすぎて、1はもちろん続編まで、シリーズをコンプリートしたい!と思ったほどです。
無駄に(←ほめ言葉です)火薬が炸裂する銃弾戦、スクリーンを突き破る勢いで吹っ飛ぶ負傷者、二丁拳銃、ストップモーション、白地(服、壁、ランプシェード…)を染める鮮血…。ウー監督印は当然ながら満載。思わず何度も吹き出しそうになりました。
とはいえ何より収穫だったのは、あの北野武監督作「アウトレイジ」への影響を発見できたことです。特に、冷徹なスナイパーと、加瀬亮が演じた金庫番の相似形! 顔つきも体型も全く違うのに、加瀬亮が被ってかぶって…「アウトレイジ」を観ているかのような錯覚に陥ることがありました。(ちなみに、連れは「レスリーが桔平ちゃんに見えた!」そうです。)ギリギリまで削ぎ落としたセリフやシーン、腹黒オッサン群の幼稚さ、脂っこさ…も然り。改めて観直したくなります。
また、すでに四方田犬彦氏や野崎歓氏らが論じている点ですが、抜き差しならない濃密な男性同士の関係も強く感じました。部下の裏切りと娘の死で正気を失った男を看病する料理人チョウ・ユンファ。いきなり肉料理を振る舞い、ソーセージ(!)をぱくついて見せます。そして、悪戦苦闘の末に病んだ彼がかぶり付くのが生肉の塊! さらにオレンジの果実を分かち合い、オレンジは仲間の結成の場面でも再登場。うまいなあと思いました。加えて目についたのは、男同士の「お姫様ダッコ」の多用。いくら深傷を負っていたとしても、一般には肩に手を回して引きずったり、肩に担いでダッシュするように思うのですが…。彼らは迷わず、愛する仲間をお姫様ダッコ! 不思議な切なさを生んでいました。
やっぱり、香港映画はたまりません! あー、もっと観たい。スクリーンでガンガン観たい!
男たちの挽歌シリーズ最高‼️
男たちの挽歌Ⅱ
男たちの挽歌 1970年代〜1990年代前半まで流行った映画といえば香港映画 燃えよドラゴンのブルース・リーや酔拳のジャッキー・チェンが活躍した時代ですが、香港映画にはカンフー以外にもアクション映画があります
それが男たちの挽歌です
男たちの挽歌は監督はフェイス/オフやレッドクリフ、M:I-2のジョン・ウー監督、脚本はジョン・ウーの盟友ツイ・ハーク、主演は今映画を機にハリウッド進出になったチョウ・ユンファです
今回は男たちの挽歌Ⅱを選びました 自分はこちらのほうがあまり認知されていないので評価しました 是非これ以外にも男たちの挽歌Ⅰや狼/男たちの挽歌・最終章、ハードボイルド/新・男たちの挽歌を見てみてください
ストーリーは少々荒いがこれが香港ノワールです
前作の男たちの挽歌がヒットした事により続編が製作されたが設定やストーリーは前作よりも少々粗めであるがその分アクションと火薬の量は多め(笑)
マークの弟のケンを前作で死んだはずのユンファが演じており二挺拳銃のアクションの他に階段を後ろ向きに滑り落ちながら撃ちまくり手榴弾の爆破にマジにビックリしておりそのガチなシーンがそのまま本編やポスターDVDジャケット等にも使用されたりしている。
前作よりも製作予算が増えアメリカのニューヨークにてロケーションも行っておりユンファのたどたどしい英会話もみられる。
この頃から監督のジョン・ウーはハリウッド映画進出を考えていたそうだ。
近年男たちの挽歌が韓国や中国でリメイクされてはいるがやはりもう一度ジョン・ウー自身がセルフリメイクをして欲しいと考えるのは私だけではないはずだ。
やはり良い作品
これまた久しぶりに観てみました。
オープニングのフラッシュだけでもうグッときます。
どうしても望まぬ未来へ導かれるのは逃れられない業なのか、とにかく哀しい事ばかりが続く。闇が深いです。
今度は舞台を香港とニューヨークの二つに。
そして演出が派手、ドンパチも派手です。
そしてやはり出ます、トレードマークの二丁拳銃も健在。
あと今回はロンさんが光ってるんですよね、ほぼ主役。
全て無くし、壊れて再生して、からの宣戦布告の電話。実に良いです。
そして壊して壊して何もなってからの後半、この高揚感がすごいんですよ。
最後はやっぱり黒スーツ、そしてコートに袖を通す姿は最高に痺れます。
また一騎打ちが見事で、復習を果たす一撃。ここもすごく良い。
いや、2作目なのにこれだけ面白くできるのってすごい。
やはり良い作品です。
男たちの戦いはバージョンアップ
家一軒潰したか!
前作からさらにスケールアップ!一作目は堅気になりたくてもこれを邪魔する渡世の義理が重くのしかかっていた。
二作目はそうしたものから少し解放されて、もうすこし単純な復讐劇に仕立ててある。そしてアクションは、ニューヨークロケも含めてより洗練されている。階段落ちの2丁拳銃こそはジョン・ウーの拳銃アクションの到達点ではないだろうか。
そして、クライマックスの銃撃戦は一軒家を破壊しつくす大がかりなもの。セットやCGではない。住宅街の中の本物の家が銃撃と爆発でめちゃくちゃになっていく。自分が投げ入れた手りゅう弾の爆発力に驚くケンのセリフはおとぼけだが、現場にいたスタッフたちの感想もそうだったのではないだろうか。たぶん、こんなことリハーサルなんて出来ないだろうから一発撮りに違いないのだ。
一作目の人情味あふれる演出もいいのだが、二作目の明るく乾いた雰囲気も好きだ。
やっぱかっこいい。
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