回都の空へ

解説

第1次世界大戦後、世界的に高まりを見せた民主主義の、プロパガンダ用として製作されたもの。しかし日本公開タイトルには、原題のDemocracyの文字は採用されなかた。劇の主眼とする所は、古い習慣によってやれ身分だ、やれ財産だと騒いだ所で、其は結局皆な果敢ない夢だ。国家なるものゝ前には富豪も貧乏人も皆一様でなければならないと云う点にある。頑迷なサットンと云う大地主とその領地に住む其日暮しの小作人の一家が劇の主役を演じて居る。

1918年製作/イギリス
原題または英題:Democracy

ストーリー

母の愛に損われて我侭一杯に育った地主の息子ジェラルドは、兄と二人で都に働きに来て居る小作人の娘を誘惑した。之を知った娘の兄のジョージは痛くジェラルドを懲しはしたが、既に兄妹は浮び上る事の出来ない墮落の淵に陥って居た。やがて大戦が始まり、老いも若きも銃を執って国難に赴く。ジョージもジェラルドも出征したが乱軍の中でジョージは憎んで居たジェラルドの命を救った。之を知ったジェラルドは慙愧に耐えず、前非を悔いて娘と結婚し、ジョージも地主の娘ダイアナと生涯を共にすべく誓う。

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