水泳美人国
解説
「世界一の美人」「モンナ・ヴンナ」等に主演したリー・パリー嬢の主演する映画で、B・E・リュトゲ氏とジェーン・ベス嬢との合作したシナリオをエリッヒ・ワシュネック氏が監督したものである。パリー嬢のほかにヨープ・フォン・フュルゼン氏、ヘンリー・スチュアート氏、「ジーグフリード」「クリームヒルトの復讐」のハンス・アダルベルト・シュレットウ氏、「母」のヴァレリー・ブートビー嬢、等も出演している。水泳指導にはウェルトマイスター・ハンス・ルーバー氏が立ち会った。(無声)
1927年製作/ドイツ
原題または英題:The Woman with the World's Record Die Frau mit dem Weltrekord
ストーリー
リーは若い技師ジョン・ホープスと新婚の夢にひたっていた。ある日、彼女は夫とその友達ピーター・スタンリーと共に水泳競技大会に行った。彼女は元来水泳の名手であった。そして世界選手権保持者メエリー・ブラウンと覇を争い、メエリーを破って世界権を彼女から奪った。メエリーのマネージャーだったトム・ウォッバーは抜け目のない男だったので、直ぐにリーのマネージャーに鞍替えし、彼女を各国の水泳大会に伴って行き莫大な賞金と名声とを彼女の為に、同時に自分の為に得た。そしてリーの人気を保つ為に彼女に夫のある事を秘密にして置いた。パリに国際的水泳大会が催される事になった時、リーもそれに出演する為にパリにやって来た。スポーツ愛好家のウィリー・キャリーは彼女を一目見てから深く心を寄せた。一方、リーの夫ジョンは妻の身を案じてはるばるパリまで出て行ったが、リーと会っても他人の様な様子で空しく立ち帰らなければならなかった。偶々ジョンはメエリーに会い、メエリーの自分に対する愛を利用して今度の水泳大会では是非にリーに勝ってくれる様に頼み込んだ。大会の日は来た。リーとメエリーとは必死に争った。が、栄冠はリーの頭上にあった。ジョンはこれでリーを思いあきらめなければならないと思った。その時、リーはまたキャリーに伴われて離れ小島の彼の別荘に行った。友人夫妻の破綻をかねがね心配していたピーターは二人の後を追い、心では未だに夫を慕っているリーの純情を知り、人々の誤解をといて結局無事に元の円満な夫婦の仲に復活させた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- エリッヒ・ワシュネック
- 脚本
- B・E・リュトゲ
- ジェーン・ベス
- 撮影
- カール・E・ベーン
- セット
- Robert Dietrich