街頭の薔薇

解説

平凡ながらも筋はよく順序を追って明らかだ。少々長きに失した感がないでもない。最終の西部活劇だけ蛇足だと思う。監督は仲々手まめによくやっているがアメリカの気。分は少しも表されていない。主役シャーロッテ・ベックリン嬢は豊かな容貌と芸風が此の様な映画では勿体ない様な感さえ起こさしめた。特徴のある女優である。撮影は感心出来ぬ。

ドイツ
原題または英題:The Rose of the Boulevard

ストーリー

銀行家の息子フレッドと雑貨店に務めるヒルデとは共に親に反対して秘かに結婚してしまう。フレッドは父の金を詐取して又ヒルダは昔気質の父の勘気にふれ勘当される。醒めたフレッドはアメリカへ向かう。残されたヒルデは既に家を追われ様々境遇にさいなまれた末遂に街頭の薔薇なる名称のもとにカフェーの踊り子となっていたがふとした機会からして懸賞付きのお探ね者を捕らえる。彼女はそれを費用にフレッドを追ってアメリカへ向かう。一方アメリカに渡ったフレッドはやはり不幸な境遇にあったがよく誘惑を避けて悪と闘っていた。彼が無実の罪を被せられて死刑の目前に迫った時ヒルダは馳せ参じて無罪を証明し、夫の危急を救った。

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