「猟人日記」危険な関係(1959) 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
猟人日記
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高等遊民の桃色遊戯だが、ロジェ・ヴァディム監督自身が数多の浮名を流してきた人だけに、さもありなんという内容。登場人物がことごとく自業自得的に不幸になるラストは残念で、いっそ不道徳が栄えたまま終わった方がいさぎよかった(ラクロの原作を読んでいないので、原作どおりなら仕方ないが)。
チェス盤の上にクレジットタイトルが次々と浮かび上がり、セロニアス・モンクの曲がかぶさるオープニングが良い。途中流れる「パノニカ」もこの映画のけだるいムードに合っている。ジャズライヴのシーンもあるけど、昔のフランスのナイトクラブはあんなに風紀が乱れていたのだろうか。演奏者に失礼だ。
若い頃好きでよく読んでいたボリス・ヴィアンが出演していたのは、思わぬ拾いものだった。
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