カルタゴ

劇場公開日:

解説

第三次ポエニ戦役によって没落した都市国家カルタゴを舞台にした、イタリアの小説家エミリオ・サルガリの長篇『燃えるカルタゴ』(一九〇八年)の映画化。エンニオ・デ・コンチーニとドウッチョ・テッサリが脚色し、「蝶々夫人」のカルミネ・ガローネが製作・監督した。撮影は「武器よさらば」のピエロ・ポルタルーピ、音楽は「激しい季節」のマリオ・ナシンベーネ。出演は「挑戦」のホセ・スアレス、「非情」のダニエル・ジェラン、「上と下」のアン・ヘイウッド、「掟(1959)」のピエール・ブラッスール、パオロ・ストッパら。テクニカラー・70ミリ・スーパーテクニラマ。

1960年製作/イタリア
原題または英題:Cartagine in Fiamme
配給:イタリフィルム
劇場公開日:1960年5月26日

ストーリー

西暦紀元前146年、第一次ポエニ戦役から約一世紀にわたったローマとカルタゴの戦いは終末に近づいていた。カルタゴの勇者イラム(ホセ・スアレス)は屈辱的な講和を受けようとする商人一派に追われ、ヴィチェンツァに亡命していた。叛逆者として死刑の判決を受けていた。彼は元老院議長エルモンの娘オフィール(イラリア・オッキーニ)に一目会うため、カルタゴに潜入した。カルタゴの神バール=モロックの神殿で生贄にされかけたローマの女フルヴィア(アン・ヘイウッド)を救った。彼女は戦場で傷ついた彼を救ってくれたのだ。港の船にひそんだ彼は部下アスタリトをオフィールへの使いに出したが、翌朝、彼の競争者、卑劣な冷血漢フェーゴル(ダニエル・ジェラン)がエルモンの衛兵を従え、逮捕に現われた。イラムは船を出帆させたが、フェーゴルの軍船が追ってきた。両船の死闘が始まる。フェーゴルはイラムに追いつめられ、海中へ逃げた。エルモンはオフィールの相手にツールという若者を選んだ。その結婚式のとき、イラムを愛するフルヴィアがフェーゴルをあしらっているスキに、イラムはオフィールを奪いだした。が、フルヴィアを救いに引き返して、捕まった。フェーゴルはオフィールを奪い返したが、彼女のイラムへの愛を知ったツールは結婚をあきらめてしまう。イラムの死刑直前、フルヴィアがイラムの親友シドーネと共に現れ、救出した。ローマの猛攻がカルタゴを危くしていた。イラムは元老院に出頭し、フェーゴルの反対を除き、傭兵部隊の指揮者にされた。彼は敵と交戦した。が、多勢に無勢、フェーゴルに援軍を頼んだ。フェーゴルはローマと連絡をとってカルタゴを売り渡していた。その企図を察したエルモンを刺殺した。援軍は来ず、敗戦したイラムは重傷に倒れたが、シドーネとフルヴィアの救いで、船でオフィールと共に脱出することができた。ローマ軍は城内に乱入し、町は火の海となった。フルヴィアは約束どおりフェーゴルに身をあたえた。そのまま彼を燃える焔の中にひきずりこんだ。

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