脱走兵(1958)

劇場公開日:

解説

「地下水道」「暴力への回答」の作家イェジー・ステファン・スタウィニュスキーのオリジナル・シナリオを記録映画出身でウィトル・レシェウィッチの第一回監督作品。撮影を「白い決死隊」のセルギューシュ・スプールディン、音楽をアダム・ワラチニュスキーが担当。出演はユーゼフ・ノウァーク、マリア・チェシェルスカ、ワンダ・ウチッカ、マリューシュ・ドモホフスキー、ヴィエスラフ・ゴワス等。

1958年製作/ポーランド
原題または英題:Dezerter
配給:松竹セレクト
劇場公開日:1960年2月6日

ストーリー

1944年--東部戦線のドイツ軍は苦しい戦闘をつづけていた。そして強制的にドイツ軍に編入されていたポーランドの兵士はつぎつぎと戦線から脱走していった。ロベルト(ユーゼフ・ノウァーク)もそのひとり。ゲシュタポに追われて未亡人カロレック(ワンダ・ウチッカ)の家にかくまわれた。しかしここにもゲシュタポの追求が迫って来た。そこで娘のエリザベート(マリア・チェシェルスカ)の勤める炭坑の廃坑にロベルトをひそませた。ところがゲシュタポの追求は意外に激しかった。というのはロベルトが脱走の途中、思わず殺した将校がゲシュタポのシュタイナー(マリューシュ・ドモホフスキー)の親友だったからだ。町中を探しまわった彼らは、ロベルトが坑内にかくれていると判断した。シュタイナーの同僚ハインリヒ(ヴィエスラフ・ゴワス)がひそかに食物をはこぶエリザベートを見つけた。危険を感じ、かけ出した彼女の肩を銃弾がかすった。この銃声にとび出したロベルトは思わずハインリヒを撃ってしまった。そしてロベルトがエリザベートの傷の手当をしている間に、重傷のハインリヒははい出そうとして、石炭を運ぶベルトの上にたおれ、石炭とともに地上にはきだされた。ハインリヒの死を知ったシュタイナーは坑内へおりてロベルトをさがした。二人は地下水のなかをくぐってやっと秘密のかくれ場所にのがれた。食物もなく、いずれは死を覚悟しなければならなかった。偶然にも二人の危機を知ったカロレック夫人と抵抗派の抗夫によって救援の手がのべられた。しかし非常抗をのがれる二人の前にシュタイナーが現われた。はげしい死闘。ついにロベルトが勝った。ゲシュタポの待つ非常坑口をさけて二人は排気口から脱出した。傷だらけのシュタイナーが非常坑口から姿を現わした時、二人のしのび込んだ石炭車が汽笛の音も高く出発していった。

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