親分(ボス)(1957)
劇場公開日:1957年10月15日
解説
探偵作家ウィリアム・アイリッシュの『シンデレラとギャング』を原作に「女優ナナ(1955)」のアルベール・ヴァランタンが脚本を書き「乙女の館」のラルフ・アビブが監督したギャング映画。「遥かなる国から来た男」のマルセル・アシャールが台詞を担当している。撮影監督は「乙女の館」のピエール・プティ、音楽はミシェル・エメル。主演は「影なき恐怖」のルイ・ジュールダン、「リラの門」のダニー・カレル。そのほかジャン・ルー・フィリップ、リーズ・ドラマールなど。
1957年製作/85分/フランス
原題または英題:Escapade
配給:大和フィルム=映配
劇場公開日:1957年10月15日
ストーリー
アニエス・マルスネ(ダニー・カレル)は十九歳のお転婆女学生。或る日恋人のフィリップと遊び歩いて家に帰ってみると、学校の先生から彼女の成績と品行について注意があったという。そんなことから母や姉たちが行く舞踏会にも行かず一人で家に残っていたが、たまたま変な電話が掛ってきた。彼女をモリセットと呼び、フィリップがホテルで待っていると云う伝言だった。アニエスはとにかく出掛けて行く。通されたホテルの一室には、親分をフィリップと云うギャングの一味がたむろしていた。彼女が人違いを訂正する暇もなく一味は計画を話した。それは最近出獄したラファエルと云うギャングの親分が二億フランの大金を隠し持っているので、モリセットを囮にして彼をおびき寄せ金を奪おうというのだ。やむなく片捧をかつぐことになったアニエスは巧みにラファエルに取付いて目的地「ソー・クラブ」へ彼を連れ込む。そこでは用意を整えたフィリップ一味が待受けていた。だが彼女は人柄の良いラファェルを裏切るのがしだいに心苦しくなってくる。ダンスをしながら彼女は事の次第を話した。ラファエルはすでに計略を看破しており、アニエスに自分の仲間に電話をかけさせたが、あいにく仲間は警察の手入れにあって身動きできない。刻刻と危険が迫って来た。突然、ラファエルは配電板を筆銃で射った。暗闇の中で射ち合いが続いたが、二人は屋上へ逃れて出た。間もなくラファエルの仲間が救援にやってきた。そして、アニエスは救い出された。が、屋上からネオン伝いに逃れようとしたラファエルはフィリップ一味の持出した軽機関銃に撃ち倒された。無事家へ戻ったアニエスは、只一人奇怪な一夜の思い出にふけっていた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ラルフ・アビブ
- 脚本
- アルベール・バランタン
- 原作
- ウィリアム・アイリッシュ
- 台詞
- マルセル・アシャール
- 製作
- フレッド・スリン
- 撮影監督
- ピエール・プティ
- 撮影
- ノエル・クロード・マーティン
- 音楽
- ミシェル・エメル