「雑な感じがすごくよかった」恐怖の報酬(1952) 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
雑な感じがすごくよかった
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どの国が舞台なのか分からなかったのだけど、アフリカの北の方だろうか、登場人物の雑な生活ぶりが野生に近くて、開放感を感じさせすごく活き活きとしていた。特にあいつとばっか遊んでいるから、もう遊ばないというようなやり取りを男女問わずにしていて、それで女を泣かすとか、小学生のメンタルだった。職にあぶれた男たちが、飲み物を注文しないのに酒場にたむろしているのは、ゲーセンでお金もないのに遊びに行って他人がゲームをやるところをただ見ていたり、誰かおごってくれないかなとひたすら待ち続けているように見えた。
主人公のダルダルで穴の開いたタンクトップが随分お気に入りのようなのだが、当時、それは本当にオシャレだったのか非常に疑わしい。最終的に主人公が年長の仲間のジョーをひき殺したも同然なのだが、それも仕方がないような感じがした。
山でトラックを切り返すところは、前がスカスカに空いているのに、わざわざギリギリまでバックするなど、あれでドキドキするのは運転しない人だけだ。それか、もしかしたら、それも小学生的なメンタルでギリギリまで下げなくてはいられなかったのだろうか。
登場人物で、マリオが主人公で、同居していた友達がルイージという名前だった。スーパーマリオのキャラクターはここから来ているのだろうか。
マリオと一緒に乗っていたジョーが「お前も年をとれば分かる」と老化での衰えについて泣き言を漏らしていたのが非常に切なかった。
ただ2時間半もあって、けっこう飽きた。
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