彼奴を生かすな

劇場公開日:

解説

オスカー・J・ブルックスが製作し、ミゲル・モライタが脚本・監督に当ったギャング活劇。撮影はヴィクトル・エレラ、音楽はルイス・ヘルナンデス・ブレトンの担当。出演者は、レティツィア・パルマ、アントニオ・バトゥ、カルメン・モリーナ、ルイス・ベリスタインなど。

1949年製作/メキシコ
原題または英題:Hipocrita
配給:新外映
劇場公開日:1954年2月

ストーリー

かつて麻薬密輸団の一味だったエル・アルヘンティノは、病気で娘レティツィア(レティツィア・パルマ)の看護をうける身だったが、彼が密告するのを怖れた密輸団の首魁ペペは、子分に命じて彼を殺させようとした。レティツィアは必死になって父をかばい、そのため顔に無惨な傷を負ったが、父は殺された。それから数カ月後、醜く変貌したレティツィアは街の女となっていた。ある夜無銭飲食で警察に捕えられるところをキャバレーのピアニスト、ヘラルドに助けられた。レティツィアの身上話をきいて同情したヘラルドは、友人の医師に頼んで彼女の顔を手術して貰った。もとの美貌をとり戻したレティツィアは歌手としてキャバレーに出演し大成功を収め、ヘラルドとはいつか互いに愛し合うようになっていた。彼女がエル・アルヘンティノの娘であることを知ったペペは、なびかなければ、恋人ヘラルドを殺すと脅した。ヘラルドを救う道は自分が犠牲になるしかないと考えたレティツィアは、彼に心にもない愛想づかしを言って別れてしまった。そうとはしらぬヘラルドは失意のあまり自殺しようとし、下宿の娘アウローラに救われ、彼女のやさしい愛情に自分をとり戻した。警察が密輸団手入れを行ったとき、ペペはレティツィアと高飛びしようとし、彼女のピストルに倒された。数日後、マリアス島に送られる大勢の女囚の中にレティツィアの姿があった。彼女は、新婚旅行に旅立つヘラルドとアウローラの後姿を涙の眼で見送っていた。

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