劇場公開日 1957年12月27日

「若い保安官の成長を見守る西部劇の佳作」胸に輝く星 Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5若い保安官の成長を見守る西部劇の佳作

2020年4月18日
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新米保安官のアンソニー・パーキンスが町の難題を解決して、一人前の保安官に成長していく地味な物語だが、ヘンリーフォンダの元保安官の救いの手が微妙な距離感で絡んでいるので真実味が加わる。先住民の血を引く白人間の差別も描かれ、開拓後期の時代背景も興味深い。町の浄化を保安官ひとりに押し付ける町長以下長老たちの不甲斐なさ、犯罪者を自ら制裁しようとする民衆の付和雷同の怖さ、未熟ながら法の番人として使命感に燃えるパーキンスの心情と、多面的な表現のバランスよい脚本の出来。フォンダに唯一優しい対応をするパルマー親子のポジションも適度の絡み方で良い。フォンダ、パーキンス共にその個性と演技力を見せて役になり切っていて好演。渋い西部劇ながら、良くまとまった出来の佳作だ。

Gustav