魔の家(1928)
解説
「脚光の影」「姿は偽らず」「恋してぞ知る」と同じくエスター・ラルストン嬢主演映画で、フランク・タトル氏が執筆した物語をフローレンス・ライアソン女史が改作し女史自らレイモンド・キャノン氏と共同して脚色し、「脚光の影」「恋してぞ知る」をものにしたフランク・タトル氏が監督した。「モダン十戒」「脚光の影」でラスルトン嬢の相手役を務めた。ニール・ハミルトン氏を始め、上山草人氏、ローレンス・グラント氏、ヴェラ・ルイス嬢、ノーブル・ジョンソン氏、ロスコー・カーンス氏等が助演している。
1928年製作/アメリカ
原題または英題:Something Always Happens
ストーリー
ニューヨークの娘ダイアナ・マラリーは自分の婚約者である英国の貴族ロダリック・ケスウィックを訪ね、その父であるローチェスター伯爵の邸宅に滞在することになったが、強い刺激を好むヤンキー・ガールのダイアナは物静かなそして厳格な貴族風の生活に少なからず倦怠を感じて常にロダリックに何事か起これば良いとこぼしていた。ところがローチェスター伯爵家には昔チベットから手に入れた有名な宝石が秘蔵されていた。それをツァン・チェンという中国人の泥棒が奪い取ろうと企てていることが解ったのでロダリックは宝石を家に置くよりはロンドンの銀行に預けたが良いと考えた。かくて翌日彼はダイアナと一緒に自動車でロンドンへ向かったが、途中で道を間違え嵐に遭ったのである家に避難した。ところがその家というのが無住の荒屋で次から次へと奇怪な事件が続出しダイアナは生きた気持ちもしなかったが、遂にそれはロダリックの狂言であることが判明した。ここにおいてダイアナは今度は自分からロダリックをおどかして散々泡を吹かせたが、おりから本物の悪漢ツァン・チェンが手下を連れてこの家に現れ、彼らに宝石を渡せと強要しロダリックと格闘を始めた。幸いなことに折り良く警官が駆けつけたので悪漢は共に逮捕されたが、この事あって以来さすがのダイアナも冒険をしたいなどと言い出さなくなったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フランク・タトル
- 脚本
- フローレンス・ライアソン
- 脚色
- フローレンス・ライアソン
- レイモンド・キャノン
- 原作
- フランク・タトル