マドリッド最終列車

解説

「ジャングルの女王」「スイング」のドロシー・ラムーア、「写真の殺人」「嵐の戦捷旗」のルー・エイヤース、「あたしは別よ」のギルバート・ローランド、「黎明の丘(1937)」「爆破光線」のカレン・モーリー、「スペイン狂想曲」「再び逢う日」のライオネル・アトウィル、「ロイドの牛乳屋」のヘレン・マック、「麗人遁走曲」のロバート・カミングス、新顔のオランプ・ブラドナ、「スイング」のアンソニー・クイン、「パリで逢った男」のリー・ボウマンが共演する映画で、ポール・ハーヴェイ・フォックスとエルシー・フォックスとが共作したオリジナルを「Gウーマン」のルイス・スティーヴンスとロバート・ワイラーが協力脚色し、「夜霧の怪盗」のジェームズ・P・ホーガンが監督に当たり「医者の日記」のハリー・フィッシュベックが撮影した。

1937年製作/アメリカ
原題または英題:The Last Train from Madrid

ストーリー

動乱の最中にあるマドリッドからヴァレンシアに向け最後の列車が避難民を乗せて出発することになった。乗車券を与えるのはアルヴァレス大尉の役目で、充分な理由のある者でなければ乗車は許されないことになっている。アルヴァレスは己の恋人カメリータに切符を与え、次いで政治犯人として捕らえられていた親友エドゥアルドを逃がしてやろうと思った。計らずもカメリータとエドゥアルドは以前愛し合っていた仲であった。混乱の市中では恐怖のために脱走した兵士ファンと街の女ローラが恋に落ち、アメリカの新聞記者デキスターは女兵士マリイと恋に落ち、それぞれ脱出の機を狙っていた。エドゥアルドは偶然やはり昔の恋人であった男爵夫人が、ジゴロのマイケルと一緒に非難しようとしているのに会った。夫人はマイケルの切符で彼を乗車させるためジゴロを射殺した。アルヴァレスはカメリータとエドゥアルドの仲に気づいたがいずれを選ぶかは彼女の意志に任せ後刻車中で会う約をしていったん別れたが、発車間際になって駅に軍隊が現れアルヴァレスは政治犯人を逃がしたために反逆罪で、男爵夫人は殺人犯として、エドゥアルドは脱獄の罪でそれぞれ探索されることになった。こうして列車は発車中止を命ぜられたが、これを知ったアルヴァレス大尉は愛するカメリータが他の男と幸福を見出せるように己を犠牲にする決心で、拳銃をもって司令官を強請しついに列車出発の命令を出さしめた。その夜彼は一晩中司令官を見張って取消命令の出ないようにしたが、夜明けと共に発見され銃殺に処された。しかしその時列車はカメリータやエドゥアルドを始め多くの人々を乗せて、もうヴァレンシアに近づいていた。

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