「道は閉ざされない」暴力脱獄 kakerikoさんの映画レビュー(感想・評価)
道は閉ざされない
この邦題、皆さんご指摘のように、原題『COOL HAND LUKE』の方がしっくりきます。脱獄の話というよりも、ルークという人物に焦点をあわせたストーリーだと思うから。彼を演じるポール・ニューマン、今作を観て惹かれました。媚びることなく我が道を行く感じが恰好いい。それでいて母の死に切なく謳い上げたり。他の囚人達との交流エピソード(ゆで卵50個とかボクシングシーン)も良かったです。度々出てきた就労奉仕の草刈りシーンは、どこか牧歌的でやさしいイメージすら感じました。
冒頭とラストが同じで、囚人達の変わらない日常。でも、そこにルークはいません。一度は閉じ込められたけれど、籠の中にはいられない野鳥だったから。あの偽写真のクール&ナイスガイは、いつまでも皆の心に焼きつくでしょう。
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