本塁打王
解説
本塁打王として名高いニューヨークヤンキース軍選手ベーブ・ルース氏主演野球劇で、ジエラルド・ボーモン氏作の物語をルイス・スティーヴンス氏が脚色し、「田吾作ロイド一番槍」と同じくテッド・ワイルド氏が監督したもの、相手役には「幸運の風」「ウィーンの狂乱」など出演のアンナ・キユー・ニルソン嬢が選ばれ、「男見るべからず」「操人形糸違い」等出演のルイズ・ファゼンダ嬢を始めアーサー・ストーン氏、エセル・シャノン嬢、トム・マツガイア氏、ミツキイ・ベネット君等が助演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:Babe Comes Home
ストーリー
エンゼル野球団の花形で本塁打王のベーブ・デユーガンは何時も咬み煙草を口にして何の選手よりも一番ユニフォームを汚くしていた。あまり汚れ様の誥いことが洗面所のかわいい娘アンニー・デイーンの注意を惹いた。アンニーはある日生まれて始めての野球見物をした。見ているうちに咬み煙草を口にしてホームランを飛ばすベーブにすっかり心を奪われた。丁度その時ベーブの打った球がアンニーの眼に当たった。気を失ったアンニーは直ぐに友達のホーテンスやシュガーに助けられて家に帰った。このことを知って彼女を見舞に来たベーブは始めてアンニーが自分のユニフォームを洗濯してくれる娘であることを知った。それか2人は段々仲良しになって連れたって遊園地に行ったりした揚げ句遂に結婚の約束をした。しかしベーブがアンニーの嫌いな咬み煙草を口にすることと唾を吐くことをやめないでの2人は喧嘩別れをした。やがて大リーグの優勝戦はエンゼル軍とベーア軍との間に行われたが、咬み煙草をやめたベーアはまるで打撃が利かなかった。そしてスコアは2対0で、ベーブは試合から除外されようとした。見物席のアンニーは堪り兼ねて激励の叫びを発した。ベーブが憤然として一打した球は飛んで本塁打となり2走者を入れ3対2でベーブ側の勝利となった。ベーブとアンニーとが以前に増す仲良しとなったことは言うまでもなかろう。
スタッフ・キャスト
- 監督
- テッド・ワイルド
- 脚本
- ルイス・スティーブンス
- 原作
- ジェラルド・ボーモン
- 撮影
- Carl Struss