戦う幌馬車(1934)

解説

ゼーン・グレイ原作「戦う隊商」縮小版で、チャールズ・ローグとカール・バスが改作し「国境の狼群(1934)」「蠢く天地」のジャック・カニンガムが脚色に当たり、新監督チャールズ・バートンが監督に任じ、ウィリアム・C・メラーが撮影した。主演者はパ社西部劇専門のランドルフ・スコットで、「動物園の殺人」のゲイル・パトリック、映画初出演の新子役ビリー・リー、「蠢く天地」のモント・ブルー、ジャン・ダッガン、レイモンド・ハットン、リーラ・ベネット等が助演している。

1934年製作/アメリカ
原題:Wagon Wheels

ストーリー

1844年、西部開拓の勇者が幌馬車を並べて、日に夜に、西へ西へと進んでいた。ナンシイ・ウェリントンは亡き夫の形見を抱え、新天地を求めて幌馬車軍隊に加わった。ミズーリ州のインディペンデンスで彼女はクリント・ベルメット、ケン・ダードックの2人の男を知った。クリントは、西部開拓の難事業である事を説いたが、彼女はあくまでも西部行きを主張する。ケンはインディアンとのハーフで、西部が白人の手に渡ること快からずをもっている。甘日の旅が続き、彼らの幌馬車隊はいよいよインディアンの領域に入った。インディアンの襲撃に、仲間や幌馬車を失うことは珍しくなかった。ケンはナンシイに醜い野心を抱いていたがナンシイは男らしいクリントに思いを寄せていた。目的地オレゴンが目前に迫ったときケンはインディアンを訪ねて、河中に幌馬車を撃沈する計画をたてた。その日、クリントの指揮のもとに、幌馬車は勇敢に戦った。インディアンを河中に誘き寄せ、幌馬車に火を放って彼らを討った計画は、見事功を奏してインディアンは散々に蹴散らされた。ケンは執拗にナンシイに迫ったが、クリントに倒され、正しい者の飢えに、愛と光の新天地が輝いたのである。

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