不意打ちのレビュー・感想・評価
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恐怖のエレベーター
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外の電線が切れてしまった。非常ベルを押しても誰も気づいてくれない。しかもクーラーが必要なほど暑い日であった。非常ベルに気付いた浮浪者ジョージ(コーリイ)が侵入し、金目になりそうな物ばかりだったのに歓喜し、早速古物商へと売りに行く・・・しかもトースターだけ、5ドルで満足するジョージだった(笑)。ワインセラーまである豪邸に住む未亡人(ハヴィランド)。ジョージはワインには目がない男で、顔見知りの娼婦セイド(アン・サザーン)を誘って再び乗り込むのだ。古物商でジョージの喜んだ表情を目撃した悪ガキ3人(ジェームズ・カーン、ジェニファー・ブリンススレー、ラファエル・キャンポス)がジョージとセイドを出し抜いて、金目の物をかっぱらおうとする。
夫人の恐怖を描いた映画ではあるが、当時のアメリカの闇を描いている。浮浪者、不良、悪古物商だけではなく、世間の人の無関心・冷たさ、それに夫人自身も戦争関連の株売買で儲けている金の亡者だったし、いい歳の息子マルコム(ウィリアム・スワン)を溺愛するがためにかなりのエゴイストになっていた。毎朝マルコムは、夫人にメッセージを残していくのだが、その事件の日には「財産を分けてもらい、家を出て行くことを許さなければ自殺する」との手紙を書いていたのだ。さすがに、腰の骨を折っていたのは可哀そうだが・・・
“不意打ち”という邦題が意味するのは、終盤にジェームズ・カーンがハヴィランドに両目を刺されたシーンだろうか。目の見えなくなった彼もラストでは車に轢かれて死んでしまう。結構グロい映像。
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