美人売約濟
解説
「奥様お耳拜借」「特制鋼鉄人形」等出演のマリー・プレヴォー嬢が主演する映画で「霹靂の巨弾の下に」「歓楽の不夜城」等と同じくE・メイソン・ホッパー氏が監督した。プレヴォー嬢の相手役は「楽園に帰る(1928)」「恋と挙闘」等出演のチャールズ・レイ氏で、そのほか「艶争奪戦」のハリー・マイヤース氏、「浮気は御法度」のサリー・ランド嬢、フランクリン・パングボーン氏、デル・ヘンダーソン氏、フリッツィ・リッジウェイ嬢等が助演する。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:Getting Gertie's Garter
ストーリー
ガーティ・ダーリングはかつて寫真を附けた資石入りの沓下止めを送つてくれた若い弁護士ケル・ワルリックとの婚約を破り、パリからニューヨークへと、新らしい婚約者アルジー・ブルックスと相携えて戻つて来た。一方ケンは金をめあての女テディー・デスモンドと婚約していたが、テディーはアルジーと知るに及び、ケンよりもアルジーの方が金になると考えた。その後ケンの友達のバリー・スコットがガーティーを連れてケンを訪れたことから、またケンとガーティーとの間が再燃し出したが、2人とも前のことがあるので、なんとなく気不味かつた。そうした有様が、テディーとアルジーとにも感じられたので、この両人は以後ガーティとケンとの間を気をつけ始める。その後、週末の会があつた時、ガーティとケンとは益々親しくなつていたが、ガーティは問題の沓下止めを彼に帰そうと云い出した。その時この2人がいる室を訪れる者がある。ケンは衣裳の蔭に隠れる。入つて来たのはジミー・フェルトンである。ガーティはこの男を片附ける。ケンはやつとのことで、この場から脱け出ることが出来たものの、彼はズボンを無くなしてしまつた。ところがそのズボンにはガーティが返してくれた問題の沓下止めが這入つている。ケンも狼狽したが、ガーティも慌て出した。かくてこのズボンは、ジミーの手を始めとして次々にと色々な人々の手えと移り行き、結局テディーの叔母の手にそれが這入る。ガーディとケンとは、こうして次々にとズボンを追つて行く内に計らずもお互が本当は非常に愛し合つているのだということに気が付いた。一方、この騒動でテディとアルジーとの仲も結ばれた。斯くて2つの婚約破棄と2つの婚約成立とが同時に行はれた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- E・メイソン・ホッパー
- 脚本
- F・マッグルー・ウィリス
- 原作戯曲
- ウィルソン・コリソン
- エイヴァリー・ホップウッド
- 撮影
- ハロルド・ロッソン