パリは夜もすがら

解説

「海を嫌う船長」「風来坊」のルイス・マイルストーンが監督に当たった映画で、「コンチネンタル」の作者ドワイト・テイラー作の戯曲により「メリイ・ウイドウ」のサミュエル・ホッフェンシュタインが「花咲く頃」のフランツ・シュルツと協力して脚色した。なお潤色には「むすめ結婚症」のキーン・トンプソンが当たった。主なる出演者は紐育メトロポリタンで歌っていたメアリー・エリスと「恋の一夜」「今宵も楽しく」のチュリオ・カルミナチで「女装陸戦隊」のアイダ・ルビーノ、「ルムバ」のリン・オヴァーマン、新人ジェームズ・ブレイクリー、「復活(1934)」のジェシ・ラルフ、エイキム・タミロフ等が助演している。撮影は「カレッジ・リズム」「ルムバ」のテッド・テズラフの担任。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:Paris in Spring

ストーリー

パリの春にそむいてエッフェル塔から投身自殺しようとしている男女があった。男はキャバレエの歌姫シモーヌに恋をして結婚を断られたポール・ドルランドであり、女は婚約者で従兄弟のアルベールと喧嘩をしたミニヨンであった。分別盛りの年であるポールは16才の少女ミニヨンと相談して死ぬことを中止し、アルベールとシモーヌとへの面当てに、恋人気取りでパリ中を遊び回ることとなる。一方アルベールはミニヨンに逃げられて青くなり警察に捜索方を願い出た。そしてミニヨンからの電話で彼女がシモーヌの恋人と恋をしている事を知り、大急ぎでシモーヌのキャバレエに赴き、かくと告げる。シモームは内心ポールを愛している事とて、これを聞くと心穏やかならず、折しもミニヨンを伴って現れたポールの姿を見て、彼女はアルベールを自分の恋人に俄仕立てする。そして4人が珍妙な鞘当てをやっている所へ、ミニヨン捜索中の刑事デュポンが現れたので、ポールはミニヨンと共に田舎のミニヨンの祖母の邸へ逃げ延びた。祖母はミニヨンがポールと結婚したものと思い込む。ポールが事情を説明しようとするが眼と耳が悪い祖母には一向通じない。そこへ、後を追ってシモーヌとアルベールが乗り込み、同じ様に結婚したものと祖母に間違われた。その夜、相思わぬ女と新婚の寝室に入れられたポールとシモーヌが分別ある年でありながら、若年のアルベールとミニヨンを、痴話喧嘩の巻き添えにするのはけしからん、と恋愛講義をして聞かせた。ポールとシモーヌは今更の如く自分たちが浅はかだった事を悟り、相携えてパリへ帰った。あとではアルベールとミニヨンのお雛様の様な御夫婦の結婚披露宴が賑やかにおこなわれた。

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