巴里の狂乱

解説

チャールズ・ケニヨンの原作及び脚色を、メトロの「彼女の真価」フォックスの「狼の人」等と同じくエドモンド・モーティマーが監督した。主役は「巌窟王(1922)」「地の極みまで」等と同じくジョン・ギルバートで、対手は、「六時五十分」等出演のルネ・アドレー。

1924年製作/アメリカ
原題:A Man's Mate

ストーリー

造船業者ラオール・ボナールの息子ポールは美術家であったが、父に理解がないので不満な日を送っていた。パリ暗黒街の酒場において野猫とライオンに2人は山猫と呼ばれるジュリアの取り合いで雌雄を決することになっていたが、野猫は逃れる途中でポールを打倒し、彼の衣服を奪ってしまった。記憶力を失ったポールは酒場へ運ばれてアパッシュの一員になった。彼は落胆した美術批評家に励まされて、再び絵筆を握ることとなり、いまは愛するジュリアを描いて傑作を完成した。ジュリアは、ポールの素性を知って彼を彼の父へ伴い、手術を受けさせることにした。その結果彼が記憶力を回復すれば、彼は自分のことを忘れ果てるかもしれないと知りつつも、彼女はポールの幸福を願わずにはいられなかったのである。手術の結果は予期の通りであった。ポールはジュリアのことを忘れてしまったが、描いた絵を見て彼女を想い出し、パリへ帰ってライオンに挑まれているジュリアを救うことができた。

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