花嫁の家出

解説

「愛の弾丸」「ガルシアの伝令」のバーバラ・スタンウィックが主演する映画でエドワード・スモールの入社第1回作品である。ハワード・エメット・ロジャースが書き下ろし、「聖林裸道中」と同じくP・J・ウルフソンとフィリップ・G・エプステインと共同脚色してレイ・ジェイスンが監督し、「愛情無限」「一対二」のJ・ロイ・ハントが撮影した。助演者は「聖林裸道中」のジーン・レイモンド、「花嫁の感情」のロバート・ヤング、「模倣の人生」のネッド・スパークス、「トップ・ハット」のヘレン・プロデリックを始め、ビリー・ギルバート、ハティー・マクダニエルス、ウイリー・ベスト等である。

1936年製作/アメリカ
原題または英題:The Bride Walks Out

ストーリー

技師マイケル・マーティンは週給が35ドルに昇給したので、恋仲のキャロリンと結婚した。キャロリンはマネキンで週給50ドル取っていたが、マイケルは妻は働かせない主義であった。結婚式は市役所で事務的に挙げた。それがキャロリンを悲しませて、結婚途端に夫婦喧嘩を始め、その巻き添えとなって警官がマイケルに殴打された。軽罪裁判所で科料50ドル、持ち合わせず困っていると、酔っぱらって科料20ドルを食ったデパートの若主人ヒュウ・マッケンデーが同情して貸してくれた。ヒュウは夫婦をマイケルが新たに借りたアパートに送っていった。キャロリンは1週35ドルでは家政は切り回せず、家具は未払いとなり、食料品屋にも負債が出来た。それでもマイケルは妻は家政が上手だと思った。そして大晦日に家具は取り戻されてしまった。そこにヒュウがシャンパンを持って忘年パーティをやりに来た。仕事に出ていたマイケルはそんな事とは知らず、晩飯代を倹約して蓄えた50ドルで今夜は忘年会をやるから来い、と電話をかけてよこした。忘年会はマイケルの親友ポール・ダドスンとその妻マティーと4人で催した。その晩、また働きたいと言い出した挙げ句キャロリンは夫と争論した。帰宅すると、アパートには以前より立派な家具が入れてあった。ヒュウがしてくれたのであった。キャロリンは夫には内緒でついに働くことにした。それで、ヒュウに家具代を月賦で返し、マイケルが測量機械を買う金を貯蓄した。ところがある日マイケルが早く帰宅して、キャロリンが働きに出ていることを発見した。嘘が我慢出来ないマイケルは黙って家出しようとした。あまりの無理解さにキャロリンが先に家出した。彼女を愛しているヒュウは、彼女の離婚手続きが済み次第結婚しようとして待った。マイケルは南米へ働きに行き、キャロリンが好きでもないヒュウと結婚しないで済むように計らうことにした。そこは疫病地帯であった。マティーが事の次第を知らせたので、キャロリンは南米行きの汽船が出る間際に駆けつけて、マイケルが死地へ赴くのを止め、夫婦和解した。

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