八一三

解説

「虎の牙」で仏国の探偵小説家モーリス・ルブランの名は我が邦の愛活家の間にも知られるようになった。これもアルセーヌ・ルパンを主人公としたルブラン原著探偵小説ですでに原本は1919年保篠龍緒氏によって翻訳され金剛社から出版されて洛陽の紙価を高からしめている。これはその原作をW・スコット・ダーリング氏が脚色し、スコット・シドニー氏が監督し、古くユ社にあり近くは「正義の囁き」に出演したウェッジウッド・ノウエル氏がルパンに扮して撮影し、1921年1月早々発売された映画である。波乱は波乱を生んで興味の尽きるところを知らない程である。ウォーレス・ビアリー氏と、キャスリン・アダムス嬢がノウエル氏を助けて主要な役を演じている。ニュース誌は-ミステリーに満ち、活劇味に豊み、真に1流の探偵活劇である。-と激賞している。

1920年製作/アメリカ
原題または英題:813

ストーリー

パリ・パラス旅館の1室でダイアモンド王と呼ばれる大富豪ルドルフ・ケスルバッハが何者かに殺されるのに始まる。その嫌疑はルパンに懸かるが、ルパンはケスルバッハから求めたのはただケスルバッハが大計画解決の謎の鍵のみである。謎の鍵とは?そして怪文字「813」とは何?当時の刑事課長ルノルマンと、巨盗ルパンが同一人物とであろうとは!奇策縦横のルパンをして最後まで悪戦苦闘させた兇悪無惨の黒衣の怪人は誰?

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