忍術キートンのレビュー・感想・評価
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キートンの探偵学入門‼️
チャップリンと並ぶサイレント期の大スター、バスター・キートンの作品の中では一番好きな作品ですね‼️キートンがこの作品で演じるのは、スクリーンに入り込んでしまう映写技師。濡れ衣により恋人の前で泥棒呼ばわりされたキートンは、上映中にうたた寝して映画の中に入っていってしまう。そこで彼は名探偵シャーロックJr.となって悪党相手に大活躍を繰り広げる・・・‼️もうホントに全編に渡ってキートンのイマジネーションがあふれた珠玉の作品ですね‼️ゴミの中に1ドル札が紛れ込む事件、悪党に密着して尾行するシーンも楽しさの極致なのですが、やはりスクリーンの中に入ったキートンの夢のシーンが素晴らしすぎる‼️ライオンに襲われたり、列車に轢かれそうになったり、そしてついに名探偵シャーロックJr.の登場‼️彼に襲いかかるのは自動ギロチン、ビリヤード爆弾、そして毒入りワイン‼️そんな絶対絶命の危機を巧み(?)にユーモアチックにかわし、街中で展開するシャーロックJr.と悪党の追っかけ‼️家の屋上から踏切板を使っての車へのジャンプ‼️ジャッキー・チェンも真っ青‼️物売りオバチャンのカバンのすり抜け‼️どうやって撮影したんだろう⁉️暴走するバイクのハンドルに座って曲芸乗り状態での車とのチェイス‼️そしてヒロインを救うため、家の壁をぶち破っての必殺キック‼️続く銃撃戦混じりのカーチェイス‼️クライマックスはヒロインともども車での川へのダイブ‼️そして夢から醒めたキートンはヒロインと結ばれ、メデタシメデタシ‼️ホントに45分という上映時間の中にバスター・キートンの天才ぶりが凝縮された超傑作‼️今作がなければ「カイロの紫のバラ」も「ラスト・アクション・ヒーロー」もなかったかもしれない‼️世間的にサイレント映画のスターとしては、チャップリンの影に隠れてる感じがしないでもないのですが、実はチャップリンに勝るとも劣らないバスター・キートンの作品群、もっと多くの人に観てもらいたいですね‼️
すごいの一言。
それは、ストーリーに関しても、
技術面に関しても言える。
まず、映画のスクリーンの中に入ってしまうシーン。
本当にあの時代に作られた映画とは思えない完成度。
そして発想。素晴らしい。
また、「文化生活一週間」に関してもここでレビューする。
今回、シネマジャック&ベティで生のピアノ演奏でこの映画を鑑賞した。
生演奏で映画を鑑賞すること自体初めてだった。
冒頭、Monday、9日というカレンダーのカットと共に、
繊細なピアノのメロディが流れる。
それは明らかにスピーカーからではなく、目の前の奏者から聞こえるものである。
泣いてしまった。映画の力に。
奏者の力もそうだけど、今観ている映画自体に何人もの映画人の力がかかっていて、
それを幸運にも、この時代に観させてもらっている。
この時代に生きる自分にも届いている。
その遙かなる映画の力を感じて、感極まった。
ストーリーというか、ほとんど仕掛けに過ぎないシーンの連続だが、
まずカレンダーを捲る仕掛けが好きだったし、
何より、台風が来た時、色々してみるものの諦めて、
二人が外の木箱に座ってただただ寄り添っている姿がすごく好きだった。
言葉にするのも難しいけど、ああ、これが愛だなーと。
正直、こんな昔の映画で、説明書とかいったものが
出てくること自体予想外で、もう逆に何もかも新鮮な状態で見ていた。
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