嘆きの白薔薇

劇場公開日:

解説

バレリーナの半生を描いたレディ・エリノア・スミスの小説の映画化で、フレデリック・コーナー、マイケル・ウィルソン及パウル・トリヴァースが共同脚色に当たり、俳優から監督一本に転じて更に製作者となったグレゴリー・ラトフが演出したコロムビア社1941年度作品。古くから我国にも著名なロレッタ・ヤングが主演し、「カリガリ博士」以来ドイツ映画界に知られた名優コンラッド・ファイト、ニューヨーク劇壇出身で「ブライアム・ヤング」「ウエスタアン・ユニオン」等に出演したディーン・ジャガー、同じくニューヨーク劇壇出身のジョン・シェパード、舞台女優で監督者ラトフの夫人たるユージェニー・レオントヴィチ及びオットー・クルーガーが主要な助演者となっている。撮影はフランス映画界で名声を保持していたハリィ・ストラドリングとアーサー・ミラーである。

1941年製作/アメリカ
原題または英題:Men in Her Life
配給:セントラル・モーション・ピクチュア・エキスチェンジ
劇場公開日:1946年5月

ストーリー

曲馬園の踊子ポリー・ヴァレリーはたまたま見物に来た引退した名舞踊家スタニスラス・ロオジングに認められ、その邸に引き取られて猛訓練を受け、数年後リナ・ヴァルサヴィナの芸名で一流のバレリーナとして人気を獲得する。この修練期間中、彼女は英国の青年貴族ロジァア・チェヴイスと知り合い、恋に陥る。が、パリで輝かしいデビュを終った夜、彼女はロオジングの請を容れて結婚してしまう。結婚したロオジングとリナは、家政婦のマリイを伴い、欧州各地を巡業し、非常な成功を収めた後、アメリカへ渡る。船中、彼女は金満家のアメリカ人デヴィッド・ギブスンに会う。ニューヨークの公演で、ロオジングの新作「白薔薇」は非常な評判になるが、彼は過労に倒れ、ついに不帰の客となる。その後、リナはギブスンと結婚するが、ギブスンは彼女に舞台に立つことを禁じたため愛情は破れ、2人は別居するに至る。が、ロンドンへ帰った彼女は、娘を生み、幾年ぶりで再会したロジャア卿と旧交を温める。娘ロオズが生まれたことを知ったギブスンは、リナがロジャアと結婚できるように離婚することを条件に娘のロオズを引き取る。が、ロジャアは馬車の事故で急死する。すべてを失ったリナは、舞踊への情熱も失い、人気も衰え、田舎まわりに零落する。そしてついに引退を決意し、引退興行をニューヨークで行うことになる。ニューヨークで、彼女はギブスンに会うが、娘ロオズは、母は既に死んだものと教えられている。が、ロオズが父に連れられて見物に来ているのを知った彼女は、往年にまさる見事さで「白薔薇」を演じ終る。ギブスンも彼女の心情を察し彼女を家に迎え再び楽しい昔の生活に帰る。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第14回 アカデミー賞(1942年)

ノミネート

音響録音賞  
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