亭主三拝九拝
解説
「昼閑夫人」「ジャズ・シンガー(1927)」のメイ・マカヴォイが主演する映画で、「評判女候補者」のロバート・ロードがストーリーを書き脚色したものから「紐育狂奏曲」「恋の勝馬」のロイ・デル・ルースが監督し、「恋の勝馬」「大西洋横断」のバーニー・マクギルが撮影した。主演者の他に「テンダロイン」のコンラッド・ネーゲル、「大西洋横断」「純情無敵」のマイアーナ・ロイ、「陽気な巴里っ子」のアンドレ・ベランジャーが出演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:If I Were Single
ストーリー
メイとテッドは新婚2年目を迎えて実に円満な生活を送っている。今日は、その結婚記念日なので、妻は新しいライターを良人に贈った。良人は晴々した調子で、出て行ったが、途中で逢った一婦人をからかったばかりにこの大切なライターを持って行かれてしまった。ところが偶然にも、この婦人は、メイの学校時代の友達だったジョーン・ホイットレーという浮気女で、パリで離婚裁判に勝って、帰って来たばかりなのである。これがテッドとメイの住居を訪れたからたまらない、テッドは懸命にライター取り戻しを計るが、ジョーンは抜け目なくこれを利用して、テッドを掌中に丸め込もうとする。メイの音楽教師クロードは、この夫婦間に危機を含んだ雲行きが襲来しようとしているのを利用してメイに対する恋心を打ち明けようとする。メイはライターの件を気づいたのみならず、テッドがジョーンと逢い引きする電話を盗み聞いて、反対にクロードを利用し、良人に対抗する戦線を布いた。テッドは家を飛び出す。待ちうけたジョーンはテッドを遠乗りに誘う。図らずもテッドとクロードの2人が、この車に乗っていたため、いよいよ四人の感情はもつれてゆくが、思いも寄らぬ強盗の出現で、夫婦の愛はよみがえり、元の平和な生活に戻った。