小さな冒険者

劇場公開日:

解説

アイルランドとイギリスの微妙な対立関係を背景に、遺産相続をめぐって大人の薄汚ない欲望の罠に落とし込まれる幼い兄妹の恐怖を描いた作品。製作・監督は「ソルジャー・ブルー」のラルフ・ネルソン。ウォルター・マッケンの原作をネルソンとフランク・ガブリエルソンが脚色、撮影はハリー・ワックスマン、音楽はロイ・バッド、編集はジョン・ジンプソンが各々担当。出演は「オリバー」のロン・ムーディー、「小さな恋のメロディ」のジャック・ワイルド、ドロシー・マクガイア、「マイ・フェア・レディ」のスタンレー・ハロウェイ、へレン・レイ、ウィリアム・ラッシュトンなど。

1971年製作/アメリカ
原題または英題:Flight of the Doves
配給:コロムビア
劇場公開日:1972年3月11日

ストーリー

ここはリバプール。フィン(ジャック・ワイルド)は妹のダーバル(ヘレン・レイ)のために絵葉書を見ながら作ってやった、アイルランドに住むやさしいおばあさんメリー・オフラーティー(ドロシー・マクガイア)の家の模型は、アイルランド嫌いで冷酷な継父クロムウェル(ウィリアム・ラッシュトン)に無惨にも踏み砕かれてしまった。フィンとダーバルのダブ兄妹には、年に1万ドルずつ遺産が入ることになっており、2人が成年に達するまでの遺産管理はクロムウェルにゆだねられていて、万一のときには狡猾な叔父のジョン・ダブ(ロン・ムーディー)に譲渡されることになっている。メリーおばあさんの危惧があたり、手首に鷹のイレズミから“ホーク”ダブと呼ばれる、変装名人の三流芸人ジョン・ダブは遺産目当てに兄妹謀殺の策をめぐらしていた。ある日、弁護士に変装したホークはクロムウェルを訪ねて兄妹を狙ったが、事情を知った兄妹はメリーおばあさんのもとへと逃げ出していた。欲に狂ったクロムウェルは賞金をかけて、網を張った。クロムウェルを出し抜こうと画策した兄妹はクロムウェルとポーク、それに賞金目あての男たちの魔手を逃れて、ようやくあの絵葉書と同じメリーおばあさんの家へたどりついた。しかし、執拗なクロムウェルは、警部を同行してメリーおばあさんの家へ乗りこんできた。2人はおばあさんにいわれた通り、裏口に待つ村の男についていこうとして驚いた。この男は、またしてもホークだったのだ。だが、さすがのホークもダーバルのあどけなさには勝てなかった。全ては片がつき、フィンとダーバルのダブ兄妹は今日からメリーおばあさんのもとで育てられるのだ。

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