ダンス・チーム
解説
「バッド・ガール」と同様ジェームズ・ダンとサリー・アイラースとが共演する映画で原作はサラア・アィトン筆になる小説、それを「バッド・ガール」「再生の港」のエドウィン・バークが脚色し、「影を持つ女」「娘三人記」のシドニー・ランフィールドが監督 した。助演者の顔ぶれは「マダム行状記」「バッド・ガール」のミナ・ゴンベル、エドワード・クランドール、「罪は若きにあり」「シスコ・キッド(1931)」のノラ・レーン、ラルフ・モーガン、ハリー・ベレスフォード等でカメラは「脱走兵」「貞操切符」のジェームズ・ウォン・ホウが担当。
1932年製作/アメリカ
原題または英題:Dance Team
ストーリー
踊り手として成功しようという野心を持っているジミーとポピーの二人は一緒に勤めていたダンスホールから解雇された時、さほど悲観しなかった。彼らはもっと上流の舞台場へ行けると思ったからである。が、財政的にはひどく逼迫していて彼らの懐中には一ドル十セントしかなかった。二人は仕方なく芸人専門の安下宿の一室を借りた。そこで落胆した寄席芸人ハーバートに会った。ある日ジミーはあるロシア人経営の料理店を見つけ、ここへ交渉したが不成功に終わった。ところがその夜、別の舞踏場に催されたダンス競技に出場し一等賞を獲たことから二人はひとつの申込を受けた。しかし運悪くポピ- が踵を挫いたので夢は実現せずに終わった。そしてジミーはポピーが直るまで遊び場の呼び込み人になって稼がねばならなかった。間もなくポピーは直った。が出世するためには生活の安定が必要と考えた二人は当分コニーアイランドで働くことに決めた。二人はそこで金持ちのアレクとその友達のフレッドに会う。この二人はコニーアイランドへナイト・クラブを開こうとしているのであった。ポピーとジミーは早速契約されてそこの舞台に立つことになった。依然初日から凄い人気を得た。そうなると愚かにもジミーはジェーンという女に血道を上げ始めた。ポピーの話しなど聞く筈もない。ポピーはひとり寂しかった。この隙に乗じたのがフレッドだった。かねてからポピーに恋慕していた彼は彼女に言い寄った。これを知ったジミーは前後の見境もなくフレッドに喰って掛かった。その挙句が解雇だった。余りの軽はずみにジミーを見くびったポピーはフレッドの申し出をうけた。ジミーは失恋の痛手に宿を飛び出し町をさまよった。その時夜警の小屋に彼は依然のハーバートの姿を見つけた。ハーバートは秘かにポピーのもとへ電話で知らせた。愛想づかしをしたものの心の仲では未だジミーを愛していた彼女は取る物もとりあえず駆けつけた。そしてフレッドに対して愛なきことを告白した。かくてハーバートに感謝した二人は改めて再生の持ちへ進もうと誓ったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- シドニー・ランフィールド
- 脚色
- エドウィン・バーク
- 原作
- サラ・アディントン
- 撮影
- ジェームズ・ウォン・ホウ