太平洋爆撃隊

解説

「大飛行艦隊」「大飛行船」と同じくアメリカ海軍少佐フランク・ウィードが書卸したストーリーを、ハーヴェイ・ゲイツとマルコム・スチュアート・ボイランが共同脚色し、「秘密の6」「大飛行艦隊」のジョージ・ヒルが監督し、「秘密の6」「惨劇の波止場」のハロルド・ウェンストロムが撮影したものである。主役は「チャンプ(1931)」「秘密の6」のウォーレス・ビアリーと「秘密の6」「暗黒街に踊る」のクラーク・ゲーブルで、「ニューヨークの歩道」「燃ゆる海原」のクリフ・エドワーズ、「印度の寵児」のコンラッド・ネーゲル、「假染の唇」のマージョリー・ラムボー、「ゴルフ狂時代」のドロシー・ジョーダン、「暴露戦術」のマリイ・ブレヴォー等が助演している。

1931年製作/アメリカ
原題または英題:Hell Divers

ストーリー

航空母艦サラトガ乗組の分隊長ウィンディー・ライカーに海軍軍人生活十七年、名物の荒武者で上官にも部下にも愛されていた。ところが近頃彼の有力な競争相手が入隊した。それはシチーヴ・ネルソンという学校出の射撃兵で、戦闘機の機関銃射撃の名人と自負しているウィンディーはある日スチーヴと一騎打をして、九対七で負けた。二人は益々敵視するようになった。ある日スチーヴの愛人アンが飛行本拠地を参観に来た時、仲良しのバルディーと相談してルルという水兵相手の女を使ってスチーヴとアンの仲に水をさした。スチーヴは気まずいままサラトガに乗組んでパナマへ向かった。パナマにはウィンディーの許嫁メイム・ケルセイが水兵を顧客にする酒場を経営していたが、ウィンディーは弾薬積込みの指揮を命ぜられて上陸出来ない。メイムはウィンディーを迎えに来てスチーヴに会いことの次第を聞いて彼と共に酒場へ帰った。彼女はウィンディーとスチーヴの仲直りをさせるつもりだったが、スチーヴがメイムと馬車に相乗りしていると聞いたウィンディーは義務を忘れて酒場に駆けつけ、殴り合った。そして逃げ遅れたウィンディーは警察のご厄介になった。メイムの尽力で釈放された彼は既に抜錨したサラトガにやっとのことで乗った。そして無断上陸の件で分隊長の地位を奪われ、後任にはスチーヴが昇進した。練習飛行の際スチーヴ同乗のフィッシャー中尉機は破壊墜落した。スチーヴは落下傘で下降した。その様を見たウィンディー同乗のデューク中尉機は救助に赴いた。孤島に着陸して二人はスチーヴを助けようとしデュークも頭部に重傷を負った。スチーヴも脚を傷つけていた。操縦士の重傷で如何にも出来なかった。サラトガからは数多の捜索機を出したが海上に霧が立ちこめて捜査は困難を極め三日を経過した。ウィンディーは決心して操縦席に就きスチーヴは翼につかまったまま冒険飛行をしてサラトガに帰着したが、霧の深いのと操縦士でない悲しさから着艦の際機は衝突して発火した。中尉とスチーヴはいち早く救い出されたがウィンディーが救出された時には彼は火達磨になっていた。ウィンディー・ライカーはかくして名誉の殉職を遂げたのである。

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