性の敵(1924)
解説
オウエン・ジョンスン氏原著の小説「火に耐える人」“The Salamander”を、ウォルター・ウッズ氏とハーヴェイ・シウ氏が脚色し、「女性礼讃」「男子改造」「懦夫奮起せば」に続くジェームズ・クルーズ氏の監督作品である。クルーズ氏はこの映画を完成してからベティー・カムプスン嬢と結婚した。カムプスン嬢の対手は「冬来りなば」「消え行く灯」等出演のパーシー・マーモント氏、「パリの暗影」「幸福の扇」等出演のハントリー・ゴードン氏、「鉄の爪」「ニューヨークの寵児」等出演のシェルドン・ルイス氏等である。
1924年製作/アメリカ
原題または英題:The Enemy Sex
ストーリー
美しい娘ドド・バクスターはコーラス・ガールの出席する宴会に招かれて、その席にいる多くの紳士達の注目を集めた。翌日金持のアルバート・サッスーン、新聞社の社長ハーリガン・ブラッド、判事のマッシンゲールなどが彼女の許へ押寄せて、各々彼女を手に入れようと努め始めた。ドドはサッスーンとブラッドとをお互に喧嘩するように仕むけたが、マッシンゲールとは恋に陷ちた。けれども男に妻のあることを知って彼女の恋は消えてしまった。自暴自棄になったドドは醉払いの青年ギャリー・リンダベリーの操縱する自動車に乗って疾走し、怪我をしたが、彼女は若しギャリーが禁酒すれば結婚しようと約束した。ギャリーは禁酒が出来なかった。ドドは妻を捨てたマッシンゲールと共に馳落ちをしようとしたが、彼女が出発しようとした時ギャリーが泥醉して転げ込んで来た。そして彼女に救ってくれと訴えた。ドドの優しい心は動かされ、彼女はギャリーを介抱した。六個月経った。ギャリーはマッシンゲールの判事として勤めている法廷に立った。彼は自動車の速力を出し過ぎて捕えられたのであるが判事は彼がドドと新婚旅行に出発する途中であると聞いて、苦笑いをしながら彼らを放免した。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジェームズ・クルーズ
- 脚本
- オウエン・ジョンソン
- 脚色
- ウォルター・ウッズ
- ハーヴェイ・シュウ