地獄の狼
劇場公開日:1954年5月3日
解説
「第2の機会」のエドモンド・グレインジャーが製作した1953年作西部劇で、3・Dのイーストマンカラー映画であるが本邦ではテクニカラー平面版で公開される。「冒険」のフレデリック・ハズリット・ブレナンの脚本(「アリバイなき男」のハリー・エセックス潤色)を「夜歩く男」のアルフレッド・ワーカーが監督した。「非常線(1953)」のニコラス・ミュスラカが撮影監督に当り、音楽は「忘れじの面影(1948)」のダニエル・アムフィシアトロフの担当。「血ぬられし欲情」のヴァージニア・メイヨをめぐって「西部の二国旗」のデール・ロバートソン、「非常線(1953)」のスティヴン・マクナリー、「西部の二国旗」のアーサー・ハニカット、「乱暴者」のロバート・キース、ジェイ・C・フリッペンなどが出演する。
1953年製作/92分/アメリカ
原題または英題:Devil's Canyon
配給:RKOラジオ日本支社
劇場公開日:1954年5月3日
ストーリー
1891年のアリゾナ。元役人のビリー・レイノルズ(デール・ロバートソン)は、警吏時代に獄に送ったジェシー・ゴーマン(スティヴン・マクナリー)の弟2人が復讐にきたと、ジェシーの恋人アビー・ニクソン(ヴァージニア・メイヨ)から知らされ、拳銃をとって2人を倒した。そのため有罪を宣告され、アリゾナ監獄に送られたが、ここには弟の復讐を狙うジェシーが入獄中だった。まもなくこの牢獄に駅馬車襲撃をして捕えられたアビーが入ってきたが、たった1人の女囚なので、処置に窮した主任モーガンは、彼女を獄内病院の看護婦にした。彼女は早速ジェシーと連絡し、獄内に銃器を持込む手筈をつけた。ジェシーはかねてビリーを狙っていたが、ビリーの雑房に逃亡用のヤスリをかくし、彼が脱獄すると密告した。そのため、ビリーは厳罰をうけて独房にうつされた。モーガンは、ほかにも脱獄計画者がいるのではないかと疑って全囚人を房内に閉じこめ、水も食事も与えなかったため、囚人たちは大いに怒り、獄内は緊迫した。アビーのところに銃器が到着し、夜を期して彼女の手引で雑房を出たジェシーらは監守たちをつぎつぎに襲って牢獄を制圧した。ジェシーは手のつけられぬほど狂暴化し、それを見たアビーは愛想をつかして独房のビリーを助け、2人で囚人たちを圧え、大騒動を未然に防いだ。主任のとりなしで2人は恩赦をうけ、自由の身となった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルフレッド・ワーカー
- 脚本
- フレデリック・ハズリット・ブレナン
- 脚色
- ハリー・エセックス
- プレゼンター
- ハワード・ヒューズ
- 製作
- エドモンド・グレインジャー
- 撮影
- ニコラス・ムスラカ
- 美術
- アルバート・ディアゴスティーノ
- ジャック・オッケイ
- 音楽監督
- C・バカライニコフ
- 音楽
- ダニエル・アンフィシアトロフ
- 録音
- Earl Wolcott and Clem Portman
- 編集監督
- フレデリック・ナッドソン
- 編集
- ジーン・パーマー
- テクニカラー・カラー・コンサルタント
- ジェームズ・グーチ