Gメン(1935)のレビュー・感想・評価
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ジェームズ・キャグニーの映画では外せない作品と思う
1935年米国公開
まず最初にワーナーブラザーズのロゴマークが映る
FBI本部ビルが次に映り、捜査員の研修室のシーンとなる
教官が十数名の研修生にこんな事を言う
「諸君、1949年はFBI 設立25周年にあたる」と
ん?1935年の映画なのに?14年も未来?
そして教官は始めてくれと映写機の担当者に合図を送る
するとまたワーナーブラザーズのロゴマークが登場して、タイトルが出るのだ
つまり本作は、14年後の未来のFBI の新人捜査官に、昔のFBIはこうで、真の捜査官の精神とは何かを学ぶ為に観せる研修用の映画というしつらえなのだ
面白い趣向の始まり方だ
本作を観るなら、イーストウッド監督の「エドガー」をまず観てからにされることをお勧めする
もちろん本作だけでも面白いし、何も問題はない
しかし、その作品を観ていれば、なぜそのような凝った趣向の始まり方をする映画であるのか
その意味が良く理解できるだろう
FBI の創設は、先の教官のセリフの通り1924年のこと
本作はその11年目に製作された作品
FBI を創設したエドガー・フーバー長官が、FBI 捜査官をヒーローにした宣伝映画として映画会社に作らせた作品だったのだ
そして冒頭の凝った作り方は未来永劫、FBIは続く組織であり、組織規模もより大きくなるものであるとエドガー・フーバー長官が主張し宣言する意図を持ったものだったわけだ
ギャング映画ですでにスターになっていたジェームズ・キャグニーを、逆に捜査官側にして主人公としているところがミソ
主人公がギャングの親分に育てられたという設定が説得力を持つ迫力がある
また、彼のコミカルな面も引き出されたシーンも面白い
ジェームズ・キャグニーの映画では外せない作品と思う
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